映画『アントマン&ワスプ:クアントマニア』(2023年)より
原題『Ant-Man and the Wasp: Quantumania』
この記事では、映画『アントマン&ワスプ:クアントマニア』の最新予告の日本語字幕と直訳の違いをまとめていきます。
予告の字幕はセリフ通りになっているのか?それともウソ字幕なのか?見ていきましょう。
映画『アントマン&ワスプ:クアントマニア』予告
1.
カーン(ジョナサン・メジャース)
You’re an interesting man, Scott Lang.
字幕:興味深い男だ スコット・ラング
訳 :お前は面白い男だ スコット・ラング
You’re an Avenger…
字幕:アベンジャーズであり
訳 :お前はアベンジャーズで
You have a daughter… but you’ve lost a lot of time, like me.
字幕:父親でもある 私と同じく 多くを失った
訳 :お前には娘がいる そして 私のように多くの時間を失ってきた
We can help each other with that.
字幕:だから助け合おう
訳 :私たちは互いにそれに対して手助けすることができる
※『時間の損失したことに対して手を組める』と訳すと分かりやすいと思います。カーンがアントマンに協力を求めているわけです。
日本語字幕からは分かりませんが、カーンとアントマンが『lost a lot of time:時間を失った』ということが分かります。アントマンの時間というのは、量子世界に閉じ込められたことで、娘と一緒に過ごすはずだった時間のことですね。父親として、これほど辛いことないでしょう。
一方、カーンが失った時間とは何を指しているのでしょうか?ドラマ『ロキ』を見直したら、何か発見があるかもしれませんね。
2.
スコット・ラング / アントマン(ポール・ラッド)
Who are you?
字幕:何者だ?
訳 :お前は誰だ?
カーン
I’m the man who can give you the one thing you want.
字幕:私が お前の望みを叶えよう
訳 :お前が望むものを与えられる存在だ
スコット・ラング / アントマン
What’s that?
字幕:望み?
訳 :それは何だ?
カーン
Time.
字幕:時間だ
訳 :時間だ
英語の言い回しである『I’m the man who SV.:私は~する男だ』がすごく好きです。
『I can give you the one thing you want.:私はお前が望むものを与えられる』と言っても同じような意味合いになりますが、あえて『I’m the man:私はこういう存在だ』と少し遠回しに言うあたりがいいですね。もったいぶった言い方と言えばいいのでしょうか。大物感が出て、カッコいいです。
3.
ジャネット・ヴァン・ダイン(ミシェル・ファイファー)
He can re-write existence… and shatter timelines.
字幕:彼は存在を書き換え 時間軸ごと破壊する
訳 :彼は存在を書き換えられる そして 時間軸を破壊できる
You cannot trust him!
字幕:信じてはダメ
訳 :彼を信じてはいけない
スコット・ラング / アントマン
I don’t care who this guy is.
字幕:誰だって構わない
訳 :こいつが誰だろうと構わない
I just lost so much. He can give us a second chance.
字幕:失われた時間を 取り戻すチャンスなんだ
訳 :俺はたくさんの時間を失った 彼は俺たちにやり直すチャンスを与えてくれる
気になったので調べたのですが、ここで使われている『timeline:時間軸』という単語は、現在『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』『アベンジャーズ/エンドゲーム』『ロキ』でしか使われていません。
『a second chance:やり直しの機会、セカンドチャンス』は、アントマンで使われている表現です。アントマンのテーマの1つである人生のやり直し、それをよく表せていますね。
4.
カーン
Let me make this easy for you.
字幕:簡単に説明しよう
訳 :ことを簡単にしよう
You will bring me what I need…
字幕:ある物を手に入れるか
訳 :君が私に 私が必要としているものを持ってくる
…or everything you call a life… will end.字幕:お前の存在全てが 消えるかだ
訳 :または お前が人生と呼ぶ全てのものが終わる
キャシー・ラング(キャスリン・ニュートン)
This is all my fault.
字幕:私のせいよ
訳 :全部私のせいよ
ここらへんのセリフは、日本語字幕と少し違いがありますね。
5.
カーン
You may not want her to watch this.
字幕:娘を失望させるぞ
訳 :娘にこれを見せたくないだろう
スコット・ラング / アントマン
We had a deal.
字幕:約束を守れ
訳 :取引をしただろ
カーン
You thought you could win?!
字幕:私に勝てると?
訳 :お前は勝てると思っているのか?
スコット・ラング / アントマン
I don’t have to win… we both just have to lose.
字幕:勝つ必要はない 一緒に死んでもらう
訳 :勝つ必要はない 俺たち共々負ける
I’m sorry Cassie!
字幕:ごめんよ…
訳 :ごめんよ キャシー
『have a deal:それで決まりだ』という表現がありますね。これは『取引をした』ということから『決まりだね』という意味になります。
『We had a deal.:約束を守れ』という字幕になっているのは『取引をしただろう?それを守れよ』といった意味合いです。
最後に
毎回、新しい予告が公開されると『英語と日本語字幕の違い』の記事を書くのが恒例ですね。今回も楽しかったです。
日本語訳をしていて気になったのは、カーンもアントマン同様に時間を失っていると言っていることですね。それが何を指しているのか気になりますね。
カーン
I’m the man who can give you the one thing you want.
字幕:私が お前の望みを叶えよう
訳 :お前の望むものを与えられる存在だ
この言い回しがすごく好きです。なんだかねちっこく聞こえます(笑)
今回の記事は以上です。今回のセリフの中にはじっくり英語解説したいセリフがいくつかあったのでまた改めて記事にしたいと思います。
また新しい予告が出たら解説してきたいと思います。
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https://amecomi-en.com/20510
参照:Marvel Studios’ Ant-Man and The Wasp: Quantumania | New Trailer
https://youtu.be/5WfTEZJnv_8
参照:「アントマン&ワスプ:クアントマニア」本予告
https://youtu.be/X9vU_7eJyKc
(参照2023/01/10)
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