ドラマ『シークレット・インベージョン』(2023年)より
原題『Secret Invasion』
この記事では、ドラマ『シークレット・インベージョン』の予告編・第2弾の日本語字幕と直訳の違いをまとめていきます。
予告の字幕はセリフ通りになっているのか?それともウソ字幕なのか?見ていきましょう。
ドラマ『シークレット・インベージョン』予告
1.
タロス
Fury… Since you’ve been gone…
字幕:フューリー 君が去ってから
訳 :フューリー あなたがいなくなってから
Things have gotten much worse.
字幕:事態は一層悪化した
訳 :事態はさらに悪くなっている
英語の解説
比較の強調
much:ずっと
far:はるかに
比較の強調にはveryは使えません。セリフでは比較級worseをmuchが修飾しています。
Things have gotten much worse.
字幕:事態は一層悪化した
訳 :事態はさらに悪くなっている
muchはよく使う単語なので、区別しておきたいですね。
2.
ニック・フューリー
Why do you think I came back?
字幕:なぜ戻ったと思う?
訳 :あなたはなぜ私が戻ってきたと思う?
英語の解説
間接疑問文
作り方:疑問詞+肯定文の文法
このセリフは関節疑問文になっています。
正:Why do you think I came back?
誤:Do you think why I came back?
『下の文(誤の方)が正しい間接疑問文ではないの?』と思った方もいると思います。
『do you think』に間接疑問文が続くときは、答える際に『Yes/No』で答えられないので、疑問詞(why)を文頭に置きます。
3.
ソニア・フォルスワース(SONYA FALSWORTH)
You’re in no shape for this fight that lies before us, old friend.
字幕:あなたに この戦いは無理よ
訳 :あなたは目の前にあるこの戦いに向いていない 古い友よ
ニック・フューリー
This is personal.
字幕:個人的なことだ
訳 :これは個人的なことだ
英語の解説
熟語:in no shape
意味:少しも~ない、~な状態でない
セリフでは形容詞句として使われています。
You’re in no shape for this fight
訳:あなたは戦える状態じゃないわ
関係代名詞節(主格)
that lies before us:私たちの前にある
関係代名詞節が先行詞の『this fight』を修飾しています
this fight that lies before us
訳:目の前にあるこの戦い
4.
ソニア・フォルスワース
Very few of us know about the wars fought in the shadows that have raged on this planet.
字幕:この星の熾烈な闇の戦いを 知る者は少ない
訳 :この星で繰り広げられた影の戦争について 知っている人はごくわずかよ
Do you feel responsible?
字幕:責任を感じる?
訳 :あなたは責任を感じる?
英語の解説
分詞(過去分詞)
fought in the shadows:影で戦われた
分詞の『fought in the shadows』が『the wars』を後置修飾しています。
the wars fought in the shadows
訳:影で戦われた戦争
関係代名詞節(主格)
that have raged on this planet:この惑星で繰り広げられた
関係代名詞節が先行詞の『the wars』を修飾しています。
『the wars fought in the shadows』を修飾していると考えても大丈夫です。
the wars fought in the shadows that have raged on this planet
訳:この惑星で繰り広げられた影の戦争
『the wars』が分詞と関係代名詞の2つで修飾されていて面白いですね。
5.
エージェント(AGENT)
Where are the Avengers?
字幕:アベンジャーズはどこへ?
訳 :アベンジャーズはどこにいる?
ニック・フューリー
This war is one (that) I have to fight. Alone.
字幕:私の戦争だ ただ1人のな
訳 :この戦争は私が戦わなければならないものだ 1人で
英語の解説
関係代名詞節(目的格)
I have to fight:私が戦わなければならない
関係代名詞節が先行詞の『one(戦争)』を修飾しています。
目的格の場合は関係代名詞thatを省略できます。
one (that) I have to fight
訳:私が戦わなければならない戦争
6.
ジェームズ・ローディ / ウォーマシン
You’re the most wanted man on the planet.
字幕:お前は全世界に狙われている男だ
訳 :あなたはこの星で最も狙われている男だ
ガイア(G’IAH)
You don’t know what they have planned for you.
字幕:何をされるか
訳 :あなたは彼らが何を企んでいるのか知らない
英語の解説
間接疑問文
作り方:疑問詞+肯定文の文法
このセリフは関節疑問文になっています。
You don’t know what they have planned for you.
字幕:何をされるか
訳 :あなたは彼らが何を企んでいるのか知らない
おまけ
関係詞『what SV』として捉えることもできます。その場合、日本語訳は『あなたは彼らが企んでいることを知らない』となります。
7.
グラヴィク(GRAVIK)
The great Nick Fury.
字幕:偉大なニック・フューリー
訳 :偉大なニック・フューリー
ニック・フューリー
One last fight.
字幕:最後の戦いだ
訳 :最後の戦いだ
英語の解説
比較級・最上級
late:(順序が)遅い
原級 – 比較級 – 最上級:late – latter – last
遅い – より後者の – 最後の
lateにはこの『順序が遅い』という意味と、『時間が遅い』という意味の2つがあるので注意しましょう。
比較級・最上級
late:(時間が)遅い
原級 – 比較級 – 最上級:late – later – latest
遅い – より遅い – 最も遅い(最新の)
おまけ
The end is closer than we think.
字幕:思っているよりも 終わりは近い
訳 :私たちが思っているよりも 終わりは近い
こちらはセリフではないですが、訳してみました。こういった言い方、カッコよくて好きです。
英語の解説
比較級・最上級
close:近い
原級 – 比較級 – 最上級:close – closer – closest
比較級は語尾に『-er』で、最上級は『-est』です。
しかし、closeは語尾が『-e』で終わっているので、比較級には『-r』、最上級には『-st』になっているのに気を付けましょう。
最後に
今回も予告の解説が楽しかったです。
表舞台に立つ、いわゆるヒーローといった面子が登場しないのが面白そうですね。シリアスっぽいので期待大ですね!
映画『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』が好きなので、ダークな雰囲気で疑心暗鬼になるようなのを期待しちゃいます。
今回の予告に使われた英語表現に着目してみます。その中でも難しいものをあげると…
・間接疑問文
・分詞
・関係代名詞
この3つですね。これらは中学英語の範囲で学ぶことができます。やはり中学英語が大切なのが分かります。
こういった解説記事を読んでいただいて、英語の経験値を貯めてもらえると嬉しいです。
今回の解説は以上です。また新しい予告が出たら解説してきたいと思います。
気軽にコメントを頂けると嬉しいです。100%返信します!
関連記事
参照:Marvel Studios’ Secret Invasion | Official Trailer | Disney+
https://youtu.be/Tp_YZNqNBhw
参照:マーベル・スタジオ『シークレット・インベージョン』|予告編 第2弾|Disney+(ディズニープラス)
https://youtu.be/WcyyXvup47E
(参照2023/04/03)
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