映画『モービウス』より
原題『Morbius』(2020年)
この記事は映画『モービウス』の予告の字幕と直訳の違いをまとめています。字幕と直訳を比べると、すこし意味が違っているセリフも有ります。英語を直訳した時にどういった訳なのかを見ていきましょう。
今回は以前の記事の続きになります。予告の解説・前編、予告の解説・中編のリンクはこちら
予告はこちら
予告『モービウス』の字幕と日本語訳の違い
複数のヴィランとスパイダーマン
MCUのヴァルチャーを演じる、マイケル・キートンのセリフ
How far are we allowed to go?
字幕:何をしても許されるのか
訳:私たちはどこまでいくのが許されるだろうか?
ツイッターなどで多くの注目を浴びたシーンです。手前にモービウスの姿がありますが、壁にいるのは、スパイダーマンとその上に『MURDERER』(殺人鬼)の文字があります。このスパイダーマンは、映画『スパイダーマン』のスパイダーマンで、映画『アメイジング・スパイダーマン』と、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)のスパイダーマンではありません。映画化されているスパイダーマンは現在3人いて、それぞれのコスチュームには違いがあり、そこから判断できます。
このモービウスの服は映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』で使われた、囚人服に似ている印象を受けます。どこかの刑務所から脱走でもしたのだろうか。
字幕は意訳?直訳の違い
セリフの『何をしても許されるのか?』は、モービウスに対して言っているセリフに感じますが、英文を見てみましょう、訳してみると、『私たちはどこまでいくのが許されるのだろうか?』となります。
元の英文の主語は”we”になっています。この”we”の『私達』の意味は一体どういった意味なのだろうか?モービウスの血を求めての行動を責めている場合だったら、”you”を主語にして、『お前は何をしても許されるのか?』にすればいいのに、主語を”we”にしています。”we”が指す対象は一体誰なのだろう?
そして、このセリフを言っているのは、MCUの映画『スパイダーマン:ホームカミング』でヴァルチャーを演じたマイケル・キートンです。
予告から”we”の『私たち』に含まれる可能性があるキャラクターの3人
・モービウス
・ヴァルチャー
・スパイダーマン
登場人物から考えると多くても上記の3人が”we”に含まれるかもしれませんね。もしかしたら、シニスター・シックスが結成されるのかもしれませんね。
シニスター・シックスとは?
ドクター・オクトパスが、スパイダーマンを倒すために結成したヴィランのチームです。
初期のメンバー
1.ミステリオ
2.エレクトロ
3.クレイブン・ザ・ハンター
4.サンドマン
5.ヴァルチャー
ドクター・オクトパスを含めての6人になります。初期メンバーにはモービウスは入っていませんね。設立者のドクター・オクトパスがいないのでシニスター・シックスには発展しないと思いますが。映画オリジナルのメンバーで結成されたらと考えると楽しみですね。
英語の解説
・疑問詞 how far
意味:どれくらいの距離
・受動態 be allowed
セリフ:are we allowed
意味:私たちは許されるのか?
・不定詞 to go
不定詞の名詞的用法です『are we allowed to go』『私たちは行くことを許されるのか?』となります。
モービウスとヴァルチャー
MCUのヴァルチャーを演じる、マイケル・キートンのセリフ
Michael Morbius, (you) got tired of doing a little good guy. What’s up Doc?
字幕:マイケル・モービアス、善人にも飽きただろ?なあ、先生?
訳:マイケル・モービアス、善人をするのも飽きただろ?なあ、先生?
フードで姿を隠しているモービウスと、ヴァルチャー演じる、マイケル・キートンが対峙しているシーンです。この時のマイケル・キートンが来ている服が映画『スパイダーマン:ホームカミング』で、ヴァルチャーが刑務所で来ていた囚人服と同じに見えます。
そっくりですね、一体このマイケル・キートンはMCUのヴァルチャーなのか、なぞは深まります。トビー・マグワイアが演じた三部作の『スパイダーマン』の姿もあるのでどういった世界なのだろうか。詳しくはこちらでも考察しています。
英語の解説
・熟語 get tired of ~
意味:~に飽きる
センター試験・大学受験レベルの熟語
セリフでは、ofの後に動名詞が来ています。
you got tired of doing a little good guy. あなたは良い人を演じるのに飽きた。
doing a little good guy.が動名詞です。
・動名詞
作り方:動詞のing形 + 名詞等
意味:~なこと
doing a little good guy 良い人を演じること
・熟語 What’s up?
意味:調子はどう?・なぁ・やぁ
『How are you?』『調子はどう?』のような使い方もできます。字幕にもあるように、『なぁ』と掛け声、挨拶としても使うことができます。
最後に
今回解説をした、予告の最後には、ヴァルチャー演じる、マイケル・キートンが表れてネットでは大きな反響がありましたね。字幕と訳で違いがあったので訳していて楽しかったです。
この記事が、読んでいただく方々の英語への興味や関心に繋がったり、英語が楽しく感じるキッカケになってほしいと思い、記事を書きました。
今後もこの気持ちで、英文を読み取ることでわかる心境や、心に響くかっこいい名言を探し紹介し、更に英語の勉強にもなるよう解説していきたいと思います。
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https://youtu.be/_tb7mcU_po0
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