映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018年)より
原題『Avengers: Infinity War』
映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のアイアンマンの名言とサノスの意味深なセリフを考察したいと思います。
ブルーレイの特典の内容を参考にしています。
シーンは、惑星タイタンでのアイアンマンとサノスが戦っている所です。
アイアンマンが、惑星タイタンの近くにある月?を投げられた後です。
月を投げる、月を投げられたことに対して怒る、こんなやりとりがある映画は、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』くらいでしょう。
アイアンマン
You throw another moon at me, and I’m gonna lose it.
『もう一度月を私に投げてみろ、本気で怒るぞ。』
サノス
Stark.
『スターク』
アイアンマン
You know me?
『私を知ってるのか?』
サノス
I do. You’re not the only one cursed with knowledge.
『もちろん。お前だけが知識に呪われた者では無い。』
アイアンマン
My only curse is you.
『私の呪いはお前だ!』
この会話から
・サノスがアイアンマンを知っている。
・アイアンマンだけが知識に呪われた者では無い。
この2点について考察をしたい。
・サノスがアイアンマンを知っている。
サノスとアイアンマンは直接出会ったのは、この映画が初めてです。
アイアンマンは、映画『アベンジャーズ』のニューヨーク決戦からずっと、サノスのような存在を意識しています。なので、映画『アイアンマン3』の冒頭で、アイアンマンは不眠症にもなるほど、悩んでいます。
そこで、ついにサノス達が地球に攻めてきた時も、ついに来たか。と思ったのでしょう。
映画『アベンジャーズ』以降でアイアンマンは、サノスを意識した行動を取っているので、映画を意識してみると、気付くことがあります。
サノスは、映画『アベンジャーズ』でロキに地球を襲わせましたね、しかし、その計画は失敗に終わり、その敗因としてアイアンマンの存在を知っています。(ジョー・ルッソ監督が話していました。)
なので、この対面はニューヨーク決戦から続いている因縁の対面だったんですね。
『アイアンマン3』や過去作を、サノスを意識して見直したくなります。
・アイアンマンだけが知識に呪われた者では無い。
サノスのセリフ
You’re not the only one cursed with knowledge.
『お前だけが知識に呪われた者では無い。』
とありますが、英文だけで見ると。
アイアンマンだけが知識に呪われた者ではない、他にも知識に呪われた者がいる。
と考えられます。
しかし、字幕や日本語音声では
『お前も知識に呪われた男。』
と訳されています。
この流れだと、サノスも知識に呪われた者だと捉えることも出来ます。
脚本家のクリストファー・マルクスによると、サノスとアイアンマンはフューチャリスト(知識に呪われた者)だと語られていました。
フューチャリスト=知識に呪われた者と、考えると、アイアンマンとサノスが知識に呪われた者と考えると良いと思います。
アイアンマンは、アーマーの進化させる知識に呪われ、
サノスも、生命体を50%にしなければいけないと言う、未来を読み取り、知識に呪われている。
※フューチャリストとは、広い視点から未来を考え抜き、未来のビジョンを提示する者を指します。
ちなみにフューチャリスト(futurist)はすでにマーベル・シネマティック・ユニバースで使われたことがある言葉です。お気に入りで覚えていたので紹介すると
映画『キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー』
牢屋に閉じ込められたホークアイのセリフ
The Futurist, gentlemen!
『フューチャリストだ、みんな!』
The Futurist is here!
『フューチャリストがココにいるぞ!』
と煽っていました。このシーンのトニーの胸が張り裂けそうな表情が、見ていて辛かったです。
英語と日本語だと若干の差が出ていて面白いですね。
サノスにとって、アイアンマンは他のヒーローより因縁が強いのが読み取れますね。
映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』では、アイアンマンのことだけは、殺そうとしている。ように見えますね。ほかのヒーローたちは邪魔をするならば、排除する。程度に見えます。
英語の表現を解説したいと思います。
・怒る!の表現
I’m gonna lose it.
『本気で怒るぞ。』
lose 動詞
意味:失う・無くす
慣用表現
lose it 冷静さを失う・怒る
it=冷静さ
英語で、怒る!という表現は結構多いので、このアイアンマン好きでしたら、この表現で怒っているのを表現して見てはいかがですか?
・品詞の違いといんを踏む
curse
名詞 呪い
動詞 呪う
サノスは動詞として使っています。(分詞の表現)
アイアンマンは名詞として使っています。
英語で大切にしてほしいのが品詞です。品詞がわかると、英語の区切れが分かるようになります。
そして、英語は同じスペルでも複数の品詞を持っていることがあるので注意しましょう!
例)
book
名詞 本
動詞 予約する ダブルブッキングは予約が重なってしまう事を指すんですね。(ホテルで、本・帳簿にお客さんの予約を書きこんだことが由来です。)
サノス
I do. You’re not the only one cursed with knowledge.
『もちろん。お前だけが知識に呪われた者では無い。』
動詞を使った分詞を使っています、分詞部分がthe only oneを修飾しています。
アイアンマン
My only curse is you.
『私の呪いはお前だ!』
アイアンマンがサノスのセリフに対して、同じcurseを使って言い返していますね。さらに、onlyも使っています。
こういう相手の言った表現をそのまま返すあたりから、知的な言葉使いと、怒りの印象を受けます。
こういう所に気を付けてみると面白い。
相手の言ったセリフをそのまま返すのは、トニーの十八番な気もしますね。エイジ・オブ・ウルトロンを見てみて下さい!
以前の記事の内容でも、アイアンマンがいんを踏んだ表現を使っていたので、アイアンマンはいんを踏んだセリフが結構多いのかもしれないですね。ちょっと気を付けて見直してみようと思います。
(スター・ロードが言ったら、あげあしを取ってる感じに聞こえそう)
以前の記事:アイアンマンの名言・セリフで学ぶ英語・優しく解説
Marvel Studios’ Avengers: Infinity War Official Trailer
https://www.youtube.com/watch?v=6ZfuNTqbHE8(参照2018-12-17)
Marvel Studios’ Avengers: Infinity War – Official Trailer
https://www.youtube.com/watch?v=QwievZ1Tx-8(参照2018-12-17)
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