映画『ソー:ラブ&サンダー』(2022年)より
原題『Thor: Love and Thunder』
はじめに
映画『ソー:ラブ&サンダー』のサウンドトラックに収録された曲のタイトルとその日本語訳をまとめていきます。また、映画の小ネタや簡単な英語の解説を交えて紹介していきます。
曲数は合計28曲になります。Part.1~3の合計3つの記事に分けてまとめていきます。この記事では21曲目から28曲目を解説します。
音楽:マイケル・ジアッチーノ(Micheal Giacchino)
映画『ソー:ラブ&サンダー』のサントラを担当するのはマイケル・ジアッチーノ氏です。
過去にもマーベル映画に携わっており、以下の作品で音楽を担当しています。
・『ドクター・ストレンジ』
・『スパイダーマン:ホームカミング』
・『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』
・『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』
他にもアメコミヒーロー映画の『The Batman』も手掛けており、スター・ウォーズの『ローグ・ワン』や『バズ・ライトイヤー』に『ズートピア』、まだまだディズニー作品を手掛けており、さらにさらに『ジュラシック・ワールド』シリーズも手掛けています。
タイトルと日本語訳
No. | タイトル | 日本語訳 |
21 | The Power of Thor Propels You | ソーの力が君たちを推し進める |
22 | Foster? I Barely Know Her! | フォスター?彼女のこと全然知らない! |
23 | Jane Stop This Crazy Thing | ジェーン こんな狂ったことはやめるんだ |
24 | One Wish to Rule Them All | それら全てを支配する1つの願い |
25 | All’s Fair in Love and Thor | ラブとソーに関しては何をしたっていい |
26 | Bawl and Jane | 叫びとジェーン |
27 | The Kids Are Alright | 子どもたちは大丈夫だ |
28 | The Ballad of Love and Thunder | ラブ&サンダーのバラード |
小ネタ・解説
21. The Power of Thor Propels You ソーの力が君たちを推し進める
この曲名『The Power of Thor Propels You』『ソーの力が君たちを推し進める』のYouは誘拐されたアスガルドの子供たちを指しているのでしょう。最後のゴアとの戦いの時にソーが子供たちに自分の力を分け与えていましたね。
自分も一時でいいからソーの力を…!(笑)
22. Foster? I Barely Know Her! フォスター?彼女のこと全然知らない!
ちょっとこの曲名に関係しているシーンが分からないですね。
似たようなニュアンスだと、コーグがウォーリアーズ・スリーの3人がヘラに殺されてしまったことを紹介している際に『ホーガン』に対して誰だっけ?みたいなことを言っていたような気がしますね。
23. Jane Stop This Crazy Thing ジェーン こんな狂ったことはやめるんだ
マイティ・ソーの力をこれ以上使ったら死んでしまうというジェーンに対するソーの思い、またはセリフがあったのかもしれませんね。
『Jane Stop This Crazy Thing』は一見Janeが主語になっているように見えますが、おそらく正しくはこういった文なのでしょう。
『Jane, stop this crazy thing!』『ジェーン、こんな狂ったことはやめるんだ!』という命令文だと思います。
24. One Wish to Rule Them All それら全てを支配する1つの願い
誰かのセリフなのか?ちょっと悩ましいですが、おそらくエターニティ関係のシーンを指しているのでしょう。
関係ないですが、Eternity(エターニティ)の訳がたしか『永久』で、そのルビが『とこしえ』だったと思います。こういうの中二病心がくすぐられて…いいですよね。
永久を『えいきゅう』『とこしえ』『とわ』と読めるのは日本語のいいところだと思います。
25. All’s Fair in Love and Thor ラブとソーに関しては何をしたっていい
このタイトルはすごく面白いんです!
『All’s Fair in Love and Thor』『ラブとソーに関しては何をしたっていい』と訳しましたが、これはおそらく英語のことわざが由来です。元のことわざはこちらです。
ことわざ:All’s fair in love and war
意味:愛と戦争に関することなら、何をしたっていい(全て正当化される)
このことわざは『war』の部分を違う単語にして使うことができます。
All’s fair in love and ~:愛と~に関しては何したっていいんだよ
さらに、映画のタイトルの意味もこのことわざから
タイトル:(All’s fair in) Love and Thunder
意味:愛と雷に関することなら、何をしたっていい
と訳せます。
今作は、それぞれの愛(Love・ラブ)する存在が物語の中心でしたね。
ソーにとってのジェーン、ゴアにとっての娘、アスガルドの民にとっての子どもたちがそうです。その愛する存在のためにならなんだってする。それが映画のテーマのようにも感じられます。
26. Bawl and Jane 叫びとジェーン
ジェーンは分かりますが、叫びとは一体何でしょう?う~む…今回のサントラは何を指しているのか分からないタイトルが多い印象を受けます。
27. The Kids Are Alright 子どもたちは大丈夫だ
『The Kids Are Alright』は、そのまま曲名が文章になっていますね。
ゴアのもとから無事に救出された子どもたち。その後、子供たちはヴァルキリーの指導のもと戦士として育っていきそうでしたね。ヘイルダムの息子もいたので、今後どのように関わってくるのか楽しみです。
28.The Ballad of Love and Thunder ラブ&サンダーのバラード
balladの意味は『バラード、物語詩』です。歌を物語のように例えています。なので、この曲は今作を1つの曲にまとめているのだと思います。
今作の音楽を担当したのはマイケル・ジアッチーノ氏です。映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の音楽も手掛けています。そのスパイダーマンの最後の曲に『Arachnoverture』というものがあり、意味は『蜘蛛の序曲』です。
この『The Ballad of Love and Thunder』『ラブ&サンダーのバラード』もそうですが、サントラの最後には締まりがあるタイトルを持ってくるのが好きなのかもしれませんね。
おわり
いつもサントラの日本語訳をする際に、『このタイトルはどのシーンだろう?誰のセリフだろう?』と考えるのが楽しいです。分からないときには、マーベル友達にこのタイトルってどのシーンだと思う?なんて相談しています。ただ、今回のサントラは分からないものが多く、記事を書いていて不完全すぎて上げていいものか…と悩むほどでした。また、DVDや配信で確認が取れるようになったら更新したいですね。
今回サントラの曲名を訳していて、一番の発見はやはりこれです。
『All’s Fair in Love and Thor』『ラブとソーに関しては何をしたっていい』このタイトルが、ことわざの『All’s fair in love and war』『愛と戦争に関することなら、何をしたっていい(全て正当化される)』から来ているということに気付けたことですね。
サントラのタイトルを日本語訳をしていていると色々な発見があるから楽しくて仕方ないです。新作の映画が出るたびサントラを聴きながら記事を書くというのが、とても幸せな時間です。また新しいサントラの記事を書きたいと思います。
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参照動画:Marvel Studios’ Thor: Love and Thunder | Official Teaser
https://youtu.be/tgB1wUcmbbw
参照動画:Marvel Studios’ Thor: Love and Thunder | Official Trailer
https://youtu.be/Go8nTmfrQd8
参照動画:Marvel Studios’ Thor: Love and Thunder | Army
https://youtu.be/smfEF8xeBu4
参照動画:Marvel Studios’ Thor: Love and Thunder | Journey
https://youtu.be/S5bVvAHLUYY
参照動画:Marvel Studios’ Thor: Love and Thunder | Team
https://youtu.be/JVuq8BHIlbQ
(参照2022/07/08)
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