映画『ソー:ラブ&サンダー』(2022年)より
原題『Thor: Love and Thunder』
はじめに
映画『ソー:ラブ&サンダー』のサウンドトラックに収録された曲のタイトルとその日本語訳をまとめていきます。また、映画の小ネタや簡単な英語の解説を交えて紹介していきます。
曲数は合計28曲になります。Part.1~3の合計3つの記事に分けてまとめていきます。この記事では1曲目から10曲目を解説します。
音楽:マイケル・ジアッチーノ(Micheal Giacchino)
映画『ソー:ラブ&サンダー』のサントラを担当するのはマイケル・ジアッチーノ氏です。
過去にもマーベル映画に携わっており、以下の作品で音楽を担当しています。
・『ドクター・ストレンジ』
・『スパイダーマン:ホームカミング』
・『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』
・『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』
他にもアメコミヒーロー映画の『The Batman』も手掛けており、スター・ウォーズの『ローグ・ワン』や『バズ・ライトイヤー』に『ズートピア』、まだまだディズニー作品を手掛けており、さらにさらに『ジュラシック・ワールド』シリーズも手掛けています。
タイトルと日本語訳
No. | タイトル | 日本語訳 |
1 | Mama’s Got a Brand New Hammer | ママが新品のハンマーを手に入れた |
2 | Just Desert | 一面の砂漠 |
3 | Indigarr with the Diva | 歌姫とインディガー |
4 | The Not Ready for New Asgard Players | 準備ができていないアスガルドの選手たち |
5 | See Jane Thor | ジェーン・ソーに会う |
6 | Distressed Out | 苦しみ |
7 | Gorr Animals | ゴアの獣たち |
8 | A Gorr Phobia | ゴア恐怖症 |
9 | The Ax Games | 斧ゲーム |
10 | Thorring to New Heights | 新たな極地に”ソー”する |
小ネタ・解説
1. Mama’s Got a Brand New Hammer ママが新品のハンマーを手に入れた
Mamaというのは、おそらくジェーン・フォスターのことでしょう。ニュー・アスガルドに展示されていたムジョルニアを手にしてマイティ・ソーになりました。
英語の解説
・Mama’s Got a Brand New Hammer
Mama’sは『ママの』という意味ではなく、『Mama has』の短縮形で現在完了を作っています。
2. Just Desert 一面の砂漠
Desertは砂漠です。映画の冒頭で、ゴア・ザ・ゴッド・ブッチャーは娘と共に砂漠にいましたね。そこで神であるラプーに祈りを捧げていました。しかし、娘は死んでしまいます。そしてネクロ・ソードの声に呼ばれラプーの元にたどり着きましたが、信仰していたラプーに来世の存在を蔑まれたことをキッカケに神々を殺すことを決意します。
3. Indigarr with the Diva 歌姫とインディガー
Indigarr(インディガー)とは、ゴアがいた砂漠の惑星のことです。Divaは歌姫です。神のラプーの周りにいた花が人の形を成していて歌っていたと思います。それを指しているのではないでしょうか。
4. The Not Ready for New Asgard Players 準備ができていないアスガルドの選手たち
映画の最後にニュー・アスガルドの民たち、主に子供たちはヴァルキリーの指導の元、戦いの準備をしていました。しかし、ゴアに誘拐される前のplayers(民)達はそういった戦いの準備ができていませんでした。それを指しているのかもしれませんね。
5. See Jane Thor ジェーン・ソーに会う
ジェーンがマイティ・ソーとしてソーの前に現れたときソーは相当驚いていましたね。ジェーンが仮面をつけていたからか、自分も同じく正装して仮面を付けていましたね。金色と青で豪華絢爛でカッコいいですね。
ソーがジェーンと別れてからの年月を年・月・日付まで覚えていたことから、ソーは彼女のことを引きずっているのがよく分かりますね。
6. Distressed Out 苦しみ
どのキャラクターもそれぞれの悩み・苦しみを持っていましたね。今回のメインヴィランであるゴアも信仰していた神に見放され、娘を失った苦しみから神殺しを始めました。そういった背景があるとキャラクターに深みが増して、ゴア=悪のように見ることができませんね。ゴアの行動にも理を感じてしまいます。
7. Gorr Animals ゴアの獣たち
ゴア(Gorr)が生み出していた異形の獣たちはどこかクトゥルフ神話を彷彿とさせますね。
ゴアの所有していたネクロソードのスペルを見てみましょう。
・ネクロソード:Necrosword
そして、クトゥルフ神話作品に登場する架空の魔導書にネクロノミコンというものがあります。
・ネクロノミコン:Necronomicon
同じスペルですね。ネクロには『死』という意味があります。
8. A Gorr Phobia ゴア恐怖症
アスガルドから誘拐された子供たちが、ゴアに対して恐怖していましたね。そのことでしょう。
ソーはなんだか名前を付けるのが好きなのか、誘拐された子供たちのことを『Team Kids in the Cage』『チーム・檻の子』なんて呼んでましたね。
9. The Ax Games 斧ゲーム
過去の相棒のムジョルニアとの再会を果たし少しお熱になっていたソーに対して、ストーム・ブレイカーがちょっと焼きもちを焼いているような描写がありましたね。ストーム・ブレイカーにも感情があるんでしょうか。ちょっと新しいですね。
映画『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』では、ムジョルニアが宇宙を行ったり来たりしていて笑いましたが、今回はストーム・ブレイカーに笑わされました。
10. Thorring to New Heights 新たな極地に”ソー”する
Thorringという単語がありますが、これは辞書には載っていない単語になります。おそらく造語です。
一般動詞:Thor
意味:ソーする
この一般動詞Thorはソーの名前のThorと同じです。曲名はing形になっていてThor+ingの場合、rをつけてThorringとなります。どういった意味なのかというと『ソーする』って意味なのでしょう。英語では時々こういった名詞を動詞のように扱うことはあります。
タイトルの意味はゼウスの持つサンダーボルトを手にするということなのでしょう。
おわり
10曲目のタイトルのThorringなんて単語があったことに気付けて面白かったですね。作曲家のマイケル・ジアッチーノは造語みたいなのが好きなのかもしれませんね。彼が作曲した映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』のサウンドトラックに収録された曲にも、辞書に載っていない単語があります。いわゆる造語・複合語がありました。その意味が分かると、スパイダーマンの今後が見えてきて面白いですよ。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ゴア好きです。
残りの曲も随時更新していきます。
それでは、また次の記事で会いましょう!
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参照動画:Marvel Studios’ Thor: Love and Thunder | Official Teaser
https://youtu.be/tgB1wUcmbbw
参照動画:Marvel Studios’ Thor: Love and Thunder | Official Trailer
https://youtu.be/Go8nTmfrQd8
(参照2022/07/08)
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