MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)シリーズのフェーズ1に当たる映画『マイティ・ソー』
今回はこの映画の名言と名シーンを紹介します。
セリフについては、元の英語・日本語字幕・日本語訳を紹介していきます。
映画『マイティ・ソー』より
1.「賢い王は決して好んで戦いなどしない」
オーディン(アンソニー・ホプキンス)
A wise king never seeks out war.
字幕:賢い王は決して好んで戦いなどしない
訳 :賢い王は決して戦いを求めない
But he must always be ready for it.
字幕:だが 戦う覚悟はしておけ
訳 :しかし 常に戦いの準備をしておかなければならない
シーン:映画の冒頭、子供のソーとロキに父オーディンが『お前たちのいずれかが王になり、平和を守る役目を担うのだ』と話をしているシーンです。『王になり、怪物たちを倒す』と言うソーに対し、オーディンは戦いは好んでするものではないと、正しい王あり方について語ります。
英語の解説
副詞:never
意味:決して~ない
副詞:always
意味:いつも、常に
neverもalwaysも頻度を表す副詞で、文によって置かれる位置が決まっています。
be動詞の文:be動詞の後
一般動詞の文:一般動詞の前
助動詞の文:助動詞の後
1つ目のセリフではneverが一般動詞seekの前に、2つ目のセリフではalwaysが助動詞mustの後に置かれていますね。
A wise king never seeks out war.
訳:賢い王は決して戦いを求めない
But he must always be ready for it.
訳:しかし 常に戦いの準備をしておかなければならない
2.「もう一杯!」
ソー(クリス・ヘムズワース)
This drink. I like it.
字幕:うまいな
訳 :この飲み物 俺は気に入った
Another!
字幕:もう一杯!
シーン:地球に追放され、病院から抜け出したソーがジェーンたちと再会し、カフェでお茶をしているシーンです。ソーはコーヒーが気に入ったようで、おかわりをもらうためにカップを床に叩きつけて『Another!:もう一杯!』と言います。
アスガルドではこれが当たり前の『おかわり』の文化なのでしょうか?ソーの豪快っぷりに周りも驚いていましたね。
英語の解説
代名詞:another
意味:もう1つ、もう1人
anotherは『他の不特定の1つ、1人』を表します。otherに冠詞anがついた『an+other』が元になっています。
『another, the other, others, the others』の違い
anotherといえば、the otherなどとの違いがややこしく迷いやすいと思います。それぞれ以下のような違いがあります。
another:他の不特定の1つ、1人
the other:他の特定の1つ、1人(残りの1つ、1人)
others:他の不特定のいくつか、何人か
the others:他の特定のいくつか、何人か(残りのいくつか、何人か)
3.「俺の命を奪い終わりにしろ」
ソー
Brother, whatever I have done to wrong you, whatever I have done to lead you to do this, I am truly sorry.
字幕:弟よ お前には悪いことをした 俺のせいでこうなった 本当にすまない
訳 :弟よ 俺はお前に悪いことをした 俺はお前にこんなことをさせた 本当にすまない
But these people are innocents.
字幕:だが彼らに罪はない
訳 :しかし この人たちに罪はない
Taking their lives will gain you nothing.
字幕:命を奪っても得るものはないぞ
訳 :彼らの命を奪うことは お前に何も与えない
So take mine and end this.
字幕:俺の命を奪い終わりにしろ
訳 :だから 俺の命を奪い それで終わりにしろ
シーン:ロキが地球にデストロイヤーをけしかけ、街を襲っているシーンです。シフとウォーリアーズ・スリーが足止めをし、その間に力を失って戦えないソーは住民を避難させることになりますが、デストロイヤーの圧倒的な力の前にシフたちも追い詰められてしまいます。ソーは仲間たちや人々を守るために、デストロイヤーの向こう側にいるロキに『俺の命を奪い終わりにしろ』と言います。
今まで傲慢で自分勝手な性格だったソーが、自分を犠牲にして人々を守ろうとするという、1人のヒーローとして覚醒するシーンです。そして、ソーはハンマーにふさわしき者と認められ、力を取り戻し、デストロイヤーを撃退します。
英語の解説
lead O to do
意味:Oに~させる、Oを~するように導く
leadは『SVO+to不定詞』の形をとることができ、『Oに~させる』という意味を表します。※セリフでは不定詞句となっており、S(主語)はありません。
whatever I have done to lead you to do this
訳:俺はお前にこんなことをさせた
第4文型(SVOO)
動詞『gain:~を得る』を使って、第4文型の形が作られています。
Taking their lives will gain you nothing.
訳:彼らの命を奪うことは お前に何も与えない
S(主語):taking their lives(動名詞)
V(動詞):will gain
O1(目的語):you
O2(目的語):nothing
4.「ふさわしき者が ハンマーのパワーを授かるであろう」
オーディン
Whosoever holds this hammer, if he (should) be worthy, shall possess the power of Thor.
字幕:ふさわしき者が ハンマーの パワーを授かるであろう
訳 :このハンマーを持ちあげる者は誰でも その者がふさわしいならば ソーの力を授かるだろう
シーン:先ほどのシーンの続きです。これはオーディンのセリフでもありますが、ムジョルニア(ハンマー)に北欧古代文字で刻まれている言葉でもあります。
字幕は少し意訳されていて、大切なところが訳されていません。英文を訳してみると『shall possess the power of Thor:ソーの力を授かるだろう』とあります。
つまり、ムジョルニアを持ち上げることができた者は、雷神ソーの力を授かるということなのです。なので、エンドゲームでスティーブ/キャプテン・アメリカがムジョルニアを使った際に、雷の力も使えたというわけです。
英語の解説
if節の挿入
if節が主語と動詞の間に挿入されています。並び替えてif節を前に持ってくると、文が少し分かりやすくなると思います。
元の文 :Whosoever holds this hammer, if he (should) be worthy, shall possess the power of Thor.
並び替え:If he (should) be worthy, whosoever holds this hammer shall possess of the power of Thor.
訳 :その者がふさわしいならば このハンマーを持ちあげる者は誰でも ソーの力を授かるだろう
複合関係代名詞:whosoever(whoever)
意味:~する人は誰でも
whosoeverはwhoeverの古語であり、またはwhoeverを強調したものとしても使えます。古代からあるハンマーなので、古語が使われていると考えるとしっくりきますね。
複合関係代名詞whoeverは名詞節を作る場合と、譲歩を表す副詞節を作る場合があります。今回は名詞節を作っています。
セリフでは『whosoever holds this hammer:このハンマーを持ちあげる者は誰でも』で1つの名詞節となり、文の主語として使われています。
If he (should) be worthy, whosoever holds this hammer shall possess the power of Thor.
訳:その者がふさわしいならば このハンマーを持ちあげる者は誰でも ソーの力を授かるだろう
5.「父上ほど よき王はいません」
オーディン
You’ll be a wise king.
字幕:よき王になれる
訳 :お前は賢い王になるだろう
ソー
There will never be a wiser king than you. Or a better father.
字幕:父上ほど よき王はいません よき父親も
訳 :あなたより賢い王はいません よい父親も
I have much to learn. I know that now.
字幕:私にはまだ学ぶことが多い 今なら分かる
訳 :私には学ぶべき多くのことがあります 今はそれが分かります
シーン:映画の最後、ロキとの決着がつき、オーディンはソーが王に相応しいと認めます。しかし、ソーは自分はまだ学ぶべきことが多いからと、王になることを思い直します。
最初は王になることばかりを考えて自分勝手に振舞っていたソーですが、地球でジェーンたちと出会い、一連の出来事を経て成長したことがうかがえますね。
英語の解説
形容詞:wise
意味:賢い
原級-比較級-最上級:wise – wiser – wisest
形容詞:good
意味:よい
原級-比較級-最上級:good – better – best
どちらもセリフでは比較級で使われています。goodの比較級はbetterと不規則変化するので注意しましょう。
There will never be a wiser king than you. Or a better father.
訳:あなたより賢い王はいません よい父親も
不定詞(形容詞的用法)
不定詞句:to learn
意味:学ぶべき
不定詞句『to learn』が直前の代名詞『much』を修飾しています。
I have much to learn.
訳:私には学ぶべき多くのことがあります
最後に
映画『マイティ・ソー』の名言・名シーンをまとめました。まだまだ名言はあるのでまた記事を作っていきたいですね。
またMCUの名言を紹介していきたいと思います。
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(参照2023/07/07)
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