映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』本編で削除されたセリフは?

映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』本編で削除されたセリフは?

映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019年)より

原題『Avengers: Endgame』

 

 

映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』の本編で採用されなかったセリフがあります。

紹介するそのセリフは、予告では使われたけど本編で削除されたセリフです、そのセリフが字幕と直訳をすると大きな違いがあります。どうして字幕と直訳に違いが出ているのか、直訳が意味するものはなんなのかを、解説考察していきます。今回紹介するセリフ以外にも、予告では使われていたが、本編では採用されていないセリフはあります。それでは予告でのみ使われたセリフを見ていきましょう。

 

エンドゲーム本編で使われなかったセリフ

アイアンマン/トニーのセリフ

It’s not about how much we lost, it’s about how much we’ve left.

字幕:失われた数ではなく、残された数が重要だ。

直訳:私たちが、どれだけ失ったかではない、どれだけ残してきたか、だ。

 

字幕が意味するもの

『失われた数ではなく、残された数が重要だ。』

映画『アベンジャーズ/インフィニティウォー』でのサノスが行った指パッチンで全宇宙の人口が半分になってしまいましたね。

失われた数=サノスによって亡きものになってしまった人、死んだ人

残された数=サノスによって生かされた人、生きている人

 

今作の『アベンジャーズ/エンドゲーム』が前作からの続きであることを意識づけるセリフになっていますね。サノスの指パッチンに着目していると考えられます。

 

直訳が意味するもの

『私たちが、どれだけ失ったかではない、どれだけ残してきたか、だ。』

どれだけ失ったか=サノスによって亡きものになってしまった人、死んだ人(字幕と同様)

どれだけ残してきたか=トニーやアベンジャーズが残してきたもの

 

『どれだけ失ったか』からは、サノスの指パッチンを指していることがわかりますが、一方、『どれだけ残してきたか』からは、アベンジャーズが成し遂げた偉業を指していると考えられます。(英文の主語はweなので私たち=アベンジャーズ)

 

字幕と直訳を比較する

字幕:サノスの指パッチン

直訳:サノスの指パッチン・アベンジャーズの偉業

字幕は、サノスの指パッチンだけを指しています。しかし、直訳を見るとは、サノスの指パッチンと、アベンジャーズの積み重ねてきた偉業を対比しているのがわかります。この字幕には、アベンジャーズのこれまで積み重ねてきたことには触れられていません。今作『エンドゲーム』が『インフィニティ・ウォー』の続編であり、指パッチンの後の世界であることを考えると、字幕の様に、指パッチンだけのことを言及するのは良いと思いますが、アベンジャーズが行ってきた、残したものを言及しないのはなぜなのだろうと考えてしまいますね。

 

英語の解説

It’s not about how much we lost, it’s about how much we’ve left.

字幕:失われた数ではなく、残された数が重要だ。

直訳:私たちが、どれだけ失ったかではない、どれだけ残してきたか、だ。

 

1.It’s not about ~

it is about ~:それは~ついて

これを否定したのが、It’s not about ~になるので、それは~ついてではない。と訳せます。

要約したりするときに使える表現です。

 

2.間接疑問文・how much we lost

how much we lost:どれだけ失ったか

この表現は、間接疑問文を使っています。間接疑問文はその大きなブロックで1つの名詞だと考えるとわかりやすいです。

lose:失う

lose-lost-lost

 

3.間接疑問文・how much we’ve left

how much we’ve left:どれだけ残したか

こちらの表現も、間接疑問文です。今回のセリフは2度『it is about』『how much』の表現を使ってインを踏んて言いますね。

we’veは、we haveの短縮形になります。現在完了の表現になっています。

leave:残す

leave-left-left

 

 

 

最後に

本編で削除されてしまったセリフを紹介しましたが、とても良いセリフだと思います。なぜ削除されてしまったのだろうか?と疑問が残ったセリフです。

直訳をしてみると、字幕に表れていなかったセリフがあったのも分かるのは楽しいですね。今回は、how much we’ve leftをアベンジャーズが残してきた偉業と解釈しましたが、このセリフの前後が詳しくは分からないので、もしかしたら違うものを指している可能性もあります。これが一体何を指しているのかはもう分かることはないのでしょう。

この記事が、読んでいただく方々の英語への興味や関心に繋がったり、英語が楽しく感じるキッカケになってほしいと思い、記事を書きました。今後もこの気持ちで、英文を読み取ることでわかる心境や、心に響くかっこいい名言を探し紹介し、更に英語の勉強にもなるよう解説していきたいと思います。

 

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「アベンジャーズ/エンドゲーム」逆転へ―。
https://www.youtube.com/watch?v=JWSBkLHR_OU
(参照2019/09/02)

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