映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』の最新予告の考察・英語と日本語の違い・前編

映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』の最新予告の考察・英語と日本語の違い・前編

映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』の予告 「アベンジャーズ/エンドゲーム」逆転へ― (2019年)より

原題『Avengers: Endgame』(2019年)    

 

英語版がリリースされたのちに、日本語版も公開されたので、英語・字幕・直訳を解説したいと思います。

今回の記事は、英文を1つ1つ解説しつつ、考察します。以前の記事では、英語と日本語訳だけのものでしたが、こちらはより深く考察していきます。

映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』の予告より

 

バナー博士のセリフ

『If we do this, we’ll be going in short-handed.』

字幕:『我々の味方が少なすぎる』

直訳:『これをやれば、私たちは人手不足になるだろう。』

 

字幕と直訳での差が少ないですね、字幕のほうが、シンプルで良いかもしれません。

If we do thisの”this”の”これ”とは一体何を指すのだろうか、アベンジャーズとしての行動なのだと思いますが、このセリフの前にその行動に発言をアベンジャーズでしているのだと思います。”これ”とは何なのか、気になりますね、宇宙に行くことなどを指すのか…

ハルクである、バナー博士のセリフは今までの『エンドゲーム』の予告では一切ありませんでした、今回が初のセリフになっています。

 

英語の解説・単語・熟語など

・short-handed

形容詞 人手不足

 

・if we do this

この部分は、副詞節になっているので未来のことでも、現在形になります。

 

 

 

ローディのセリフ

『Yeah, because he killed all our friends.』

字幕:『多くの命が奪われた。』

直訳:『ええ、彼は私たちの仲間全員を殺したから。』

 

字幕だと、『奪われた』という言葉が使われていますね、いわゆる受け身の表現です。映画の字幕などでは頻繁に見ることがあるのですが、日本語だと受け身の表現のほうが悲しい・辛いイメージが増すと思います。

『彼に命が奪われる』と『彼が仲間を殺した』では意味自体は同じですが、受け身の表現のほうがこの場面では悲壮感がでて良いですね。自分が翻訳するときだったら、直訳のより、字幕の表現で訳したいですね。

 

 

ナターシャのセリフ

『We owe this, to everyone who’s not in this room, to try.』

字幕:『やるしかない、ここにいない仲間のために。』

直訳:『私たちは、この部屋にいないみんなのために、行動するべきだ。』

 

このセリフは同じものが以前の予告でも使われていましたね。

 

英語の解説・単語・熟語など

・関係代名詞

everyone who’s not in this room 『この部屋にいないみんな』

関係代名詞節の”who’s not in this room”が”everyone”を修飾しています。

everyoneが三人称単数なので、who’s=who isとisを使っている点も気づきたい。

 

・oweの使い方

owe this to everyone who’s not in this room to try 『この部屋にいないみんなのために、行動するべきだ』

owe it to 人 to do 『人のために~するべき』

この熟語のニュアンスには、not to give up 『諦めない』というニュアンスがあるので、字幕にあった『諦めない』は正しい訳になりますね。

 

 

 

トニーのセリフ

『It’s not about how much we lost, it’s about how much we’ve left.』

字幕:『失われた数ではなく、残された数が重要だ。』

意訳:『どれだけ失ったかではない、どれだけ残してきたか、だ。』

直訳:『私たちが、どれだけ失ったかではない、どれだけ残してきたか、だ。』

 

日本語の字幕だと、比較している対象がサノスの指パッチンによって

・死んでしまった人

・生き残った人

を比較していますね。

 

しかし、訳をしてみると、その比較対象は

・死んでしまった人

・生き残った人死んでしまった人、そしてこれまでの功績(生きている・死んでしまった人たちの)など

になっていると考えられます。なので、字幕だけでは分からない意味が分かりますね。

 

英語の解説・単語・熟語など

・間接疑問文

“how much we lost”と”how much we’ve left”は間接疑問文になっています。

 

・過去系と現在完了

“we lost”の部分は過去形に、”we’ve left”は現在完了になっており、過去と現在を比較しているのがわかります。

こういった時制が違うことに気付くと楽しいですね、過去ではなく、を見ているのがよくわかります。

 

 

 

トニーのセリフ

『We are the Avengers, we got to finish this.』

字幕:『アベンジャーズが、すべて終わらせる。』

直訳:『私たちはアベンジャーズだ、我々が終わらせなければならない。』

 

編集していて気付いたのですが、ホークアイの入れ墨は、兜を被った骸骨ですね。日本でローニンとして活動しているように見えますね。

 

英語の解説・単語・熟語など

・複数形のAvengers

主語が”we”のⅠ人称複数なので、複数形のsがついています。

単数形:Avenger

複数形:Avengers

 

・got toの使い方

“got to”は、”have got to”を省略したものです。

have got to:~しなければならない。

 

 

最後に

字幕だけでなく、英語から日本語訳をすると、細かい違いが出てきてそれがわかると楽しいですね。今回は特にこのセリフに違いがあって面白いと感じました。

トニーのセリフ

『It’s not about how much we lost, it’s about how much we’ve left.』

字幕:『失われた数ではなく、残された数が重要だ。』

意訳:『どれだけ失ったかではない、どれだけ残してきたか、だ。』

 

次回の後半の記事では、サノスのセリフが色んな意味に捉えることが出来るもので考察しがいがあるものでした。

後半の記事をお楽しみに!

 

 

追記:後半が完成したのでリンクを貼ります。(2019/04/06)

映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』の最新予告の考察・英語と日本語の違い・後編

 

「アベンジャーズ/エンドゲーム」逆転へ―。
https://www.youtube.com/watch?v=JWSBkLHR_OU
(参照2019/04/04)

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