【ソーのハンマー】英語でなんて書いてある?【文法解説・直訳】
アベンジャーズの1人、ソーの持つハンマーこと、ムジョルニア
そのハンマーには北欧古代文字が刻まれています。英語では以下の通りです。
Whosoever holds this hammer, if he be worthy, shall possess the power of Thor.
字幕:ハンマーのパワーは ふさわしき者が授かるであろう
この字幕は映画で使われたものですが、少し意訳されていて、大切なところが訳されていません。
映画『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』ではアベンジャーズが、ムジョルニアを誰が持ち上げることができる?なんてゲームもしていましたね。後にキャプテン・アメリカはムジョルニアを持ち上がましたが、この時にちょっぴりムジョルニアが動いてソーがビビってたのが面白かったですね。
映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』でキャプテンがムジョルニアを使っている際に、電撃も使っていました。
どうしてキャプテンが電撃を?と思うかもしれませんが、字幕からは分からないのですが、ムジョルニアに書いてある英文を訳してみると分かります。
今回はそのムジョルニアに書いてある英文を解説していきます。
ムジョルニアに刻まれた文章
オーディン
Whosoever holds this hammer, if he be worthy, shall possess the power of Thor.
字幕:ハンマーのパワーは ふさわしき物が授かるであろう
訳 :このハンマーを持ちあげる者は誰でも その者がふさわしいなら ソーの力を授かるだろう
ソーが父オーディンに追放された時、オーディンがこのセリフを言いました。
英文を訳してみると、『shall possess the power of Thor』とあります。ココを訳すと『ソーの力を授かるだろう』と訳せます。
なので、ムジョルニアを持ち上げることができた者は、ソーの力を使える。すなわち雷神ソーの雷の力も授かるということです。なので、エンドゲームでキャプテン・アメリカがムジョルニアを使う際に、雷の力も使えたというわけです。
文法解説
Whosoever holds this hammer, if he (should) be worthy, shall possess the power of Thor.
訳 :このハンマーを持ちあげる者は誰でも その者がふさわしいなら ソーの力を授かるだろう
まず最初に、文法面で疑問になるであろう2点を先に解説します。
・動詞の原形 be
『if he be worthy』とあり、動詞の原形が来ているのは、助動詞shouldが省略されているからです。
・助動詞 should
意味:万が一~なら
・if節の挿入
if節が、主語と動詞の間に挿入されています。なので、分けた文を見てみましょう。
元のセリフ
Whosoever holds this hammer, if he (should) be worthy, shall possess the power of Thor.
訳 :このハンマーを持ちあげる者は誰でも その者がふさわしいなら ソーの力を授かるだろう
元のセリフ・挿入無し
If he (should) be worthy, whosoever holds this hammer shall possess of the power of Thor.
訳 :その者がふさわしいなら このハンマーを持ちあげる者は誰でも ソーの力を授かるだろう
接続詞ifがあるので、2文あることになります。
1文目:If he (should) be worthy
2文目:whosoever holds this hammer shall possess the power of Thor
英語を勉強している方は、主語や動詞に敏感だと思います。whosoeverやshallも気になると思います。もう少し解説をします。
・複合関係代名詞 whosoeverの使い方(whoever)
意味:~する人は誰でも
whosoeverは、whoeverの強調版
複合関係代名詞のwhoeverは名詞節を作る場合と、譲歩を表す副詞節を作る場合があります。今回は名詞節を作っています。
whosoever holds this hammer:このハンマーを持ちあげる者は誰でも
一見、1文にも見えますが、これで1つの名詞です。正しくは名詞節になっています。
なので主語に用いることができます。
If he (should) be worthy, whosoever holds this hammer shall possess the power of Thor.
訳 :その者がふさわしいなら このハンマーを持ちあげる者は誰でも ソーの力を授かるだろう
主語:whosoever holds this hammer
助動詞:shall
動詞:possess
目的語:the power of Thor
・助動詞 shall
意味:~させよう、~するだろう
三人称単数が主語の場合のshallはこのような訳し方ができます。
助動詞の後は、動詞は原形です。主語の『whosoever holds this hammer』は三人称単数なので、普通であれば動詞のpossess(所有する・有する・持つ)に三人称単数の“s”がつくはずですが、ついていませんね。
※possessの『所有する』のニュアンス
『物を持っている』と使うのはもちろんですが『能力や才能を持っている』とも訳せます。
まさに今回はソーの力・能力を持ち合わせることができる。という意味で使っていますね。
最後に
ムジョルニアに記された英語の訳と文法解説になりました。
ソーが好きな方はこの英文を覚えたい!なんて方もいると思いますが、その英文がなかなか難しいですね。
Whosoever holds this hammer, if he (should) be worthy, shall possess the power of Thor.
訳 :このハンマーを持ちあげる者は誰でも その者がふさわしいなら ソーの力を授かるだろう
SVである主語と動詞の間にif節が入っているので、それが英文を難しくしている印象です。
このソーのムジョルニアの英文を覚えたい!って方は
If he (should) be worthy, whosoever holds this hammer shall possess the power of Thor.
訳 :その者がふさわしいなら このハンマーを持ちあげる者は誰でも ソーの力を授かるだろう
こちらで一度覚えてみてから、原文を覚えるのが良いと思います。
今回は字幕に『ソーの力を授かる』という1文は訳されていませんでした。しかし、しっかり訳してみると、その文が確認できます。それでエンドゲームでキャプテンが電撃を操れたのも納得がいきますね。
このように映画では時々、日本語字幕と英語の訳に違いがあることがあります。
今後も日本語字幕と英語の訳を比較して、英語の訳が面白かったり、意外な発見があったりする例を紹介していきたいと思います。
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https://marvel.disney.co.jp/movie.html
(参照2021/05/21)
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