【キャプテン・アメリカ】『I can do this all day.』ではなく『I could do this all day.』と言っていた?【本当は戦いたくなかった】

【キャプテン・アメリカ】『I can do this all day.』ではなく『I could do this all day.』と言っていた?【本当は戦いたくなかった】

映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016年)より

原題『Captain America: Civil War』

 

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ I can do this all day I could do this all day 仮定法

 

アベンジャーズのリーダーであるキャプテン・アメリカ。彼の名言は?と聞かれたらこう答える人が多いのではないでしょうか。

I can do this all day.

まだやれるぞ

このセリフは劇中で何度か使われています。ただ、映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』だけは、従来の『I can do this all day.』ではなく、『I could do this all day.』と言っています。この『can』が『could』に変わったことで、日本語訳や意味に大きな違いが出ています。しかし、字幕は従来の『まだやれるぞ』だったので、その違いに気付いていないファンは多いでしょう。

この記事では『could』になったことで、キャプテン・アメリカの心情描写、どういった心情の変化を表しているのかを紹介していきます。

 

映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』

『I could do this all day.』

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トニー・スターク / アイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr)

Stay down. Final warning.

字幕:投降しろ これが最後だ

吹替:投降しろ 最後の警告だ

 

スティーブ・ロジャース / キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)

I could do this all day.

字幕:まだやれる

吹替:まだやれるぞ

シーン:映画の終盤、トニーが両親をバッキー・バーンズ/ウィンター・ソルジャーが殺した事という実を知ります。そして、アイアンマン、キャプテン・アメリカ、ウィンター・ソルジャーの3人の戦いが始まります。

この『I could do this all day.』は、その決着がつく前のやりとりになります。字幕と吹替はほとんど同じ『まだやれるぞ』ですね。

 

キャプテンの本当の気持ち・英語の仮定法

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『I could do this all day.』を、日本語訳すると以下のようになります。

I could do this all day.

字幕:まだやれる

訳 :僕は君と戦うことが できなくはない

『僕は君と戦うことが できなくはない』と訳せます。これは仮定法の表現が含まれているからです。また、このセリフの前におそらく他の英文が省略されているのだと思います。その英文を補完すると以下のようになると考えられます。

 

パターン1.

If you fought with me, I could do this all day.

もし 君が僕と戦うならば 僕は君と戦うことが できなくはない(僕は戦いたくない)

仮定法で考えるとは、このように『できなくはない』と言いつつ心の中では『できない(戦いたくない)』と思っていることを表現できます。

 

パターン2.

If there were no other way, I could do this all day.

もし これ以外に方法がないというのなら 君と戦うだろう

これらの2つの日本語訳を読むと、『キャプテン・アメリカがアイアンマンと戦うことを望んでいない』『かつての友であるアイアンマンと戦いたくない』といった気持ちが伝わってきますね。

 

『I can do this all day.』『まだやれる』と比較

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映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』以前に『I can do this all day.』は、2回劇中で使われました。

どちらも、映画『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』で、1回目は映画館でいちゃもんをつけてきた男性に対して、2回目はレッドスカルに対して言いました。

そうです!このキャプテン・アメリカの名言『I can do this all day.』は、敵・ヴィランに対して使う言葉だったのです。それが今回はトニー・スターク/アイアンマンに対して言っています。敵ではなく、仲間・友に向けての言葉となりました。そうなれば、意味が大きく変わるのも頷けます。

 

最後に

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『I could do this all day.』に込められた、キャプテン・アメリカのアイアンマンと戦いたくないという気持ち、それは字幕からは伝わってこないと思います。多くのファンにこのキャプテンの気持ちを知ってもらえたら嬉しいです。

 

このサイトではマーベル映画を使って英語を解説しています。その過程で、この『I could do this all day.』を見つけ、キャップの気持ちに気付いたときは本当に感動しました。英語を勉強してきてよかったと感じた瞬間でした。『字幕が英文通りではない』というシーンはたくさんありますが、これほど英文を読んだ方がいいというシーンは滅多にありません。こういった発見をするために英語を勉強しているのだと思います。またこういった英語から分かる違いを見つけたら紹介したいと思います。

 

この記事を読んで、英語って楽しい!英語の勉強をしたくなった!って感じてもらえたら嬉しいです。

また、今回の記事では仮定法の使い方については詳しく解説をしていません。こちらの記事で仮定法過去の解説をしているので、気になる方は読んでみてください。

では、また英語解説の記事で会いましょう。

 

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DVD・BD:シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ

DVD・BD:キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー

https://marvel.disney.co.jp/movie.html

(参照2022/05/26)

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