映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』(2022年)より
原題『Black Panther: Wakanda Forever』
はじめに
映画『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』のサウンドトラックに収録された曲のタイトルとその日本語訳をまとめていきます。また、映画の小ネタや簡単な英語の解説を交えて紹介していきます。
曲数は合計26曲になります。Part.1~3の合計3つの記事に分けてまとめていきます。この記事では11曲目から20曲目を解説します。
音楽:ルドウィグ・ゴランソン(Ludwig Göransson)
ルドウィグ・ゴランソン氏はマーベル作品に多く携わっています。
映画『ブラックパンサー』
映画『ヴェノム』
また、マーベル作品に限らず多くの映画に携わっています。映画『TENET テネット』などの音楽も手掛けています。
今回のサントラはテネットに似ている曲があって一瞬テネットかな?って思う時がありました。
タイトルと日本語訳
No. | タイトル | 日本語訳 |
11 | Con La Brisa | 風と共に[スペイン語] |
12 | Yucatán | ユカタン |
13 | Let Us Burn It Together | 一緒に世界を燃やそう |
14 | This Will Mean War | これは戦争を意味する |
15 | Namor’s Throne | ネイモアの玉座 |
16 | Imperius Rex | インペリウス・レックス |
17 | Mama | ママ |
18 | Who Did You See? | あなたは誰に会ったの? |
19 | Wakanda Forever | ワカンダ・フォーエバー |
20 | Blood for Blood | 血には血を |
小ネタ・解説
11. Con La Brisa 風と共に[スペイン語]
ネイモアの故郷の公用語であるスペイン語なので、ネイモアのことを指しているのでしょう。
ネイモアは足に羽が生えており飛ぶことができるので、そのことを『風と共に』と言っているのでしょうか?
12. Yucatán ユカタン
メキシコ湾とカリブ海の間にある半島、ユカタン半島とそのあたりの地域を指しているのでしょう。
ネイモアたちの故郷周辺なのでしょうか?次に見るときに要確認ですね。
ユカタン半島にはマヤ文明の遺跡も多いようです。こういう遺跡とかってワクワクしますよね。
13. Let Us Burn It Together 一緒に世界を燃やそう
ワカンダの川のほとりでシュリとラモンダが話しているのを、ネイモアは盗み聞きしており、シュリが「世界を燃やし尽くしたい」と言っていたことを知ります。
そして、ネイモアはこれに賛同し、シュリにタロカンを見せた後に「Let us burn it together.:一緒に世界を燃やそう」と言い、ワカンダに協力させようとします。この『it』は世界を指しているのでしょう。
このセリフは個人的に印象に残りました。理由は前作『ブラックパンサー』で、キルモンガーがハーブを燃やしたときに『Burn it all.:全て燃やし尽くせ』と言っており、このセリフに似ていたからです。
キルモンガーはハーブを全て燃やすことで、次の国王が生まれないようにしていましたね。そのときのセリフと似ているので印象的でした。サントラの曲名にもなっているので、大切なセリフであることも伺えます。
14. This Will Mean War これは戦争を意味する
これはエムバクのセリフになります。
シュリは母を殺されたことによって、復讐に駆られてネイモアを殺そうと考えます。しかし、タロカンの王であり、ククルカンという神として扱われているネイモアを殺すようなことになれば、それは戦争になるとエムバクが助言しました。脳筋とも呼ばれていたエムバクがこういった冷静な判断を下すのはちょっぴり意外でしたが、やはりジャバリ族の長としてしっかりとしているんだなと感じました。
主要キャラクターのセリフがサントラの曲名になることは多々ありますが、エムバクがその仲間入りするとは面白いですね。前回以上にキャラクターに重きが置かれているのが分かります。
ティ・チャラもエムバクに、シュリが困っているときは相談に乗ってほしいと頼んでいたようなので、エムバクは本当に頼りがいのあるキャラクターになってきましたね。
15. Namor’s Throne ネイモアの玉座
ネイモアの玉座、響きがカッコイイですよね。英語の『Throne:スローン』って発音もカッコイイです。
ネイモアの玉座は劇中で見ることができましたね。しっかりと見ることができたと思います。おそらく、ワカンダの玉座の対になっているのでしょう。
ワカンダの長老たちが王と話をするときは、あの玉座がある部屋に集まっていましたね。ラモンダが死んだ部屋もあの玉座の間でした。
また、この曲を聞ける方は聞いてほしいのですが、入り方がゴジラの曲っぽい感じがします。
16. Imperius Rex インペリウス・レックス
この『Imperius Rex』というフレーズはラテン語に由来する言葉のようで、『皇帝の王』という意味のようです。
これは原作のマーベルコミックで、ネイモアが鬨の声としてよく使うフレーズのようです。
鬨の声とは自分たちを鼓舞する掛け声のことです。なので、劇中ではワカンダに攻撃を仕掛けるときに言っていました。
17. Mama ママ
ママはネイモアの母と、シュリの母であるワカンダの王女ラモンダを指しているのでしょう。
前作は父親が中心になっていましたが、今作は母親に焦点が当てられていましたね。
18. Who Did You See? あなたは誰に会ったの?
シュリは、ネイモアから貰ったブレスレットに使われていたヴィブラニウムで育った植物を使って、ハート型のハーブを人工的に作ることに成功します。そして、そのハーブを飲んだシュリは先祖たちのいる場所に精神がいきました。
そこには思いもよらない人物、キルモンガーがいるのでした。それを受け止めたくないシュリは、ナキアに「Who did you see?:あなたは誰に会ったの?」と聞かれますが、口を閉ざしました。
シュリがキルモンガーに出会ったのは、同じ復讐者であることが一番の原因なのでしょう。思ってもみなかったキャラクターがいたので、見ている側も驚きましたね。
19. Wakanda Forever ワカンダ・フォーエバー
語る必要もない言葉「Wakanda Forever:ワカンダフォーエバー」ですね。
ちなみに、前作『ブラックパンサー』のサントラには、意外にも『Wakanda Forever』というタイトルの曲はありません。
20. Blood for Blood 血には血を
ナキアがシュリを救出するために海の王国タロカンに潜入し、1人のタロカンの民を殺してしまいました。そして、それをキッカケにネイモアはワカンダに攻撃をすることを誓います。『殺されたから殺し返す』まさしく『血には血を』というやつですね。
おわり
『Let Us Burn It Together 一緒に燃やそう』は、キルモンガーの『Burn it all!:ハーブを全て燃やし尽くせ!』
『Imperius Rex インペリウス・レックス』は、原作のネイモアをリスペクトしたフレーズ
『Who Did You See? あなたは誰を見たの?』は、シュリが隠しておきたい先祖たちのいる世界で出会った人物
『Blood for Blood 血には血を』は、復讐が復讐を生み続ける負の連鎖
どれもいいタイトルですね。
『Blood for Blood 血には血を』は、シャン・チーのお父さんの言った「A blood debt has to be paid by blood.:血には血で報いなければ」を彷彿とさせますね。すごく好きなセリフです。詳しくはこちらの記事で解説しています。
サントラの曲を英語から日本語訳するのがとても楽しいです。毎回、映画を見る旅の楽しみの1つになってます。
残るは21~26曲ですね。最後の曲名がまたいいんです。続きの記事をお楽しみに!
今回は26曲中の11~20曲目までを解説しました。他の記事へのリンクはこちらです。
それでは、また次の記事で会いましょう!
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参照:Marvel Studios’ Black Panther: Wakanda Forever | Official Trailer
https://youtu.be/_Z3QKkl1WyM
(参照2022/11/11)
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