第899回.マーベル映画のセリフで『受動態』と『have to』を解説
映画『シャン・チー/テン・リングスの伝説』(2021年)より
原題『Shang-Chi and the Legend of the Ten Rings』
問題
シュー・ウェンウー(トニー・レオン)
A blood debt has to __ by blood.
字幕:血には血で報いなければ
訳 :血の負債は血によって支払われなければならない
__に入るのはどれでしょう?
①pay
②paid
③be paid
映画のシーン
映画:シャン・チー/テン・リングスの伝説
シーン:シャン・チーと父ウェンウーの過去の回想シーンです。ウェンウーは復讐のため、妻を殺した組織の構成員たちを襲撃し、ボスの居場所を聞き出そうとします。そして、息子のシャン・チーにも『復讐を手伝ってくれるか?』と尋ねます。
答え
正解は③be paidです!
シュー・ウェンウー
A blood debt has to be paid by blood.
字幕:血には血で報いなければ
訳 :血の負債は血によって支払われなければならない
詳しい英語の解説
受動態(受け身)
作り方:be動詞+動詞の過去分詞形
意味:~される
主語が『~される』という意味の受け身の形です。セリフでは『be paid:支払われる』の部分にあたります。
セリフでは『has to(have to)』の後に置かれているため、be動詞が原形になっています。
また受動態では動作主(する側)をbyの後に続けることが多いです。セリフでは『by blood:血によって』となっています。
A blood debt has to be paid by blood.
訳:血の負債は血によって支払われなければならない
字幕では少し意訳されて『血には血で報いなければ』となっています。名言って感じでカッコイイですよね。
このように受動態の文は、自然な訳にしようとすると日本語訳に表れないことが多いので注意しましょう。
助動詞表現:have to
意味:~しなければならない
助動詞mustと同じような意味を持っていて『~しなければならない』という義務を表します。
『have to』は外的要因によるもの、mustは主観的な意見によるものというニュアンスがあります。また『have to』は口語で用いられることが多いです。
セリフでは主語『A blood debt:血の負債』が3人称単数で時制が現在なので、haveがhasになっています。
A blood debt has to be paid by blood.
訳:血の負債は血によって支払われなければならない
単語の解説
名詞:debt
意味:借金、借り、負債
動詞:pay
意味:~を支払う
原形-過去形-過去分詞形:pay – paid – paid
セリフでは過去分詞形paidが使われています。
最後に
今回はここまでです。映画『シャン・チー』では、この言葉が一番印象に残りました。『血を血で洗う』みたいな響きでカッコイイですよね。なによりお父さん、ウェンウーがかっこよくて大好きです。もっと活躍が見たかった…
受動態は日本語字幕からは気付きにくいことが多いので『~される』立場だということを意識しておきましょう。
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参照:シャン・チー/テン・リングスの伝説
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(参照2024/05/13)
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