映画『エンドゲーム』と『ウィンターソルジャー』で心情の変化があったブラックウィドウ:その2

映画『エンドゲーム』と『ウィンターソルジャー』で心情の変化があったブラックウィドウ:その2

映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019年)より

原題『Avengers: Endgame』

 

こちらの記事は前回の記事の続きになっています。前回の記事を読んでいない方は前回の記事をぜひ読んでからこちらの記事を読んでください。

MCUの1区切りとして、フェイズ4が映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』、映画『スパイダーマン/ファー・フロム・ホーム』で終わりを迎えました。そして来るフェイズ5は映画『ブラック・ウィドウ』から始まります。その主人公になるブラック・ウィドウのキャラクターをセリフを見返して掘り下げていきましょう。

前回の記事では、ブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフの映画『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』での彼女が、他人に心を開いているようには感じられない、1人で生きている女性に写るであろうシーンを紹介しました。強いゆえに、1人で生きていける印象がありました。しかし、映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』では、サノスの指パッチンによって失ってしまった人々を救うため、ソウルストーンを手に入れるべく自分の命まで差し出すのです。彼女は作品を通して、徐々に成長し変わっていったと思います。

今回の記事では、そんなブラック・ウィドウが映画『エンドゲーム』でのシーン・セリフを抜粋して読んでいこうと思います。どうして彼女は、人との関わり方が変わっていったのかが垣間見えてくると思います。

この下のセリフを読む前に、今一度、前回の映画『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』では彼女が一匹狼だったことを思い出してから次のセリフを読んで欲しい。ブラック・ウィドウの心の変化がよくわかると思います。

 

映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』でのブラック・ウィドウのセリフ

アベンジャーズの基地にいたブラックウィドウの元にキャプテン・アメリカが訪れたときの会話、この後アントマンが施設の入り口に現れる

ブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフのセリフ

I used to have nothing.

私は何もなかった。

 

And then I got this.

そして、これを手に入れたの。

 

This job, this family.

この仕事に家族。

 

ブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフのセリフ

And I was, I was better because of it.

そして、私は、私はそれのおかげでマシになった。

 

And even though, they’re gone.

とはいえ、彼らはいなくなってしまった。

 

I’m still trying to be better.

私はまだ元通りになりたい。

 

キャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャースのセリフ

I think we both need to get a life.

私は、私たち自身が、自分の人生を歩むべきだと思う。

 

ブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフのセリフ

You first.

お先にどうぞ。

 

ブラック・ウィドウがアベンジャーズ、家族を得て人間が変わってきたのがわかります。そして、このブラック・ウィドウとキャプテンの会話のやりとりを見ると、映画『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』のころと比べて、発言が一変したと思います。長期にわたって映画を見ていると、ブラック・ウィドウの成長過程を段々と見ているので、彼女の変化に意外と気づきにくいと思います。しかし、このようにセリフだけを抜粋して2つのシーンを比べてみると、ブラック・ウィドウに大きな心境の変化があるのがわかります。

今回私は、映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』を見て、いま紹介したセリフが印象的だったので覚えていました。そのあと、映画『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』を見たときにブラック・ウィドウの大きな変化に気づきました。何度も映画を見直すと見えてくることですね。

 

セリフの英語を解説

今回紹介した英語のセリフをポイントを絞って英語の解説をしていきます

ブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフのセリフ

I used to have nothing.

私は何もなかった。

英語の解説

・used toとbe used toの違いはこれで完璧!

used to:かつては~だった(今はそうでない)

be used to:~に慣れている

ブラックウィドウが使ったのは『used to』です、彼女はかつて、何もなかったが、今は仕事・家族がある。と言っていますね。昔と今が違うということがわかります。ブラックウィドウは、昔と今で違う!=『used to』も昔と今で違う!と覚えましょう!

 

『used to ~』の~に来るのは動詞の原形です。『used to』が助動詞だからです。一方『be used to ~』は~に来るのは名詞が来るので注意しましょう。

 

ブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフのセリフ

And I was, I was better because of it.

そして、私は、私はそれのおかげでマシになった。

英語の解説

・becauseの使い方

意味:なぜなら~だからだ

becauseの品詞は、接続詞です。なので、接続詞becauseの後には1文が来ます。

例)

映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』キャプテン・マーベルを交えての作戦会議中

ローディのセリフ

Yeah, because he killed all our friends.

字幕:多くの命が奪われた。

直訳:ええ、なぜなら、彼は私たちの仲間全員を殺したから。

1文の『he killed all our friends』があります

 

・because ofの使い方

意味:なぜなら~だからだ

becauseの品詞は、接続詞です。しかし、接続詞because ofの後には名詞が来ています。接続詞だと1文になるはずが、今回は1文ではありません。because of ~の場合は、ofが前置詞になっており、前置詞の後は名詞が来るルールがあります。なので、『because of 名詞』が作れます。

覚え方は『前置詞の後は名詞』で覚えましょう!

例)

映画『アベンジャーズ』ヘリキャリアでのやりとり

ニック・フューリーのセリフ

Because of him! なぜなら、彼のせいだ!

ソーのセリフ

Me!? 俺?

このセリフでは、because ofの後にhimという名詞(代名詞)が来ています

ブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフのセリフ

And even though, they’re gone.

とはいえ、彼らはいなくなってしまった。

 

英語の解説

・be goneで『死ぬ』

be goneを死んだと訳す場合があります。

goneは、一般動詞goの過去分詞形になります。どうしてbe goneで『死ぬ』と訳すのか?それを理解するには、現在完了のbeen toとgone toの違いを理解するとわかってきます。

 

・gone toとbeen toの違い

been to:行って帰ってきている

gone to:行って帰ってきていない

goneには、『帰ってきていない』と言う意味があるので、『行ったきりで帰ってこない』すなわち『死んだ』と訳すこともあります。

 

キャプテン・アメリカ/スティーブ・ロジャースのセリフ

I think we both need to get a life.

私は、私たち自身が、自分の人生を歩むべきだと思う。

 

英語の解説

・think that 1文

意味:~だと思う

上のセリフにはthatが省略されています。

I think that we both need to get a life.

私は私たち自身が、自分の人生を歩むべきだ思う

 

最後に

映画『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』の時のブラック・ウィドウのセリフを見ると、他人に自分の感情をあまり伝えない、1人で生きていける人間の様に写っていました。しかし、この映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』のこのシーンを見ると、そういった考えが払しょくされるのではないでしょうか。

MCUの10年を通して、彼女も大きく変わったんだということを感じました。私は映画を見るときに主人公の視点で映画をよく見るので、アイアンマン/トニー・スタークの心境の変化に注目して今までMCUの映画を見てきました。なので、そういった主人公の成長過程などはよく読みとれてきたと思います。しかし、今回このような形で主役ではない、ブラック・ウィドウのセリフに着目してみるといろいろな発見がありました。主人公以外のキャラクターであるブラック・ウィドウも本当に成長をしているのがよくわかりました。自己中とは言いませんが、他人に対して興味がなさそうに映った彼女がこうも大きく変わるのか、と。

今後は主人公以外のキャラクターにも力を入れてセリフを見ていきたいですね、新しい楽しみ方を見つけられました。例えば、アイアンマンの相棒である、ウォーマシンのローディのセリフをピックアップして、ローディの成長をセリフから読み取ると、また新しい発見があるかもしれませんね。面白そうです。

さて、マーベルの集大成である映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』を含む、フェイズ4の次に当たる、フェイズ5は映画『ブラック・ウィドウ』です。その彼女はどんな彼女なのだろうか?1つの楽しみですね。

 

この記事が、読んでいただく方々の英語への興味や関心に繋がったり、英語が楽しく感じるキッカケになってほしいと思い、記事を書きました。今後もこの気持ちで、英文を読み取ることでわかる心境や、心に響くかっこいい名言を探し紹介し、更に英語の勉強にもなるよう解説していきたいと思います。

 

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前回の記事はこちら

映画『エンドゲーム』と『ウィンターソルジャー』で心情の変化があったブラックウィドウ:その1

映画『エンドゲーム』と『ウィンターソルジャー』で心情の変化があったブラックウィドウ:その1

DVD:アベンジャーズ/エンドゲーム
https://marvel.disney.co.jp/movie.html
(参照2019/10/15)

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