映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019年)より
原題『Avengers: Endgame』
はじめに
映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』のサウンドトラックの曲名を、英語から日本語訳していきます。訳しながらどのシーンで使われていたかを思い出して、映画に対する思いを巡らせようと思います。
最初に記事を書いたときは映画公開の直後だったので色々と抜けもありましたが、何回も見ているうちに気付けることも多々あったので、色々と追記や修正をしています。
曲数が計35曲もあるので、Part.1~3の合計3つの記事に分けてまとめていきます。こちらの記事はPart.1になるので1~12曲目までを紹介していきます。
音楽:アラン・シルヴェストリ(Alan Silvestri)
アラン・シルヴェストリ氏はMCUの作品に多く携わっています。フェーズ1~3の間では以下の通りです。
『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』
『アベンジャーズ』
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』
『アベンジャーズ/エンドゲーム』
また、MCUに限らず多くの映画に携わっています。映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズなどの音楽も手掛けています。
タイトルと日本語訳
No. | タイトル | 日本語訳 |
1 | Totally Fine | 心配ない |
2 | Arrival | 到着 |
3 | No Trust | 信頼はない |
4 | Where Are They? | 石はどこだ? |
5 | Becoming Whole Again | また1つになる |
6 | I Figured It Out | 私はひらめいたんだ |
7 | Perfectly Not Confusing | 完璧に理解 |
8 | You Shouldn’t Be Here | 君はここにいるべきじゃない |
9 | The How Works | 装置の仕組み |
10 | Snap Out of It | (悲しみから)立ち直る |
11 | So Many Stairs | 多すぎる階段 |
12 | One Shot | ワン・ショット |
今回は、キャラクターが言ったセリフがそのまま曲名になっていたり、セリフの一部に曲名が入っていたりするものが多いです。どのシーンで誰が言ったのかも含めて、紹介していきます。
小ネタ・解説
1. Totally Fine 心配ない
映画の冒頭、宇宙を漂流中のトニーがペッパーに向けてビデオメッセージを作成していたときに流れていました。そのビデオメッセージにトニーは『Totally fine.』『心配ないよ』と残しています。
トニー・スターク / アイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr)
I’m fine. Totally fine.
字幕:でも大丈夫 心配ない
訳 :私は元気だ 全く問題ない
2. Arrival 到着
トニーが救出され、地球に戻ってきたときに流れていました。トニーとペッパーが出会えたことに安心しましたね。
このときトニーが最初にスティーブに話したことは、ピーター(スパイダーマン)を亡くしたことでした。ピーターがそれだけトニーの中で大きな存在になっていたんですね。
3. No Trust 信頼はない
トニーが地球に戻ってきた後、皆で話し合いをしているときに、トニーがスティーブに『No Trust.』『君への信頼はない』と言いました。トニーが感情的になってスティーブに詰め寄る感じが、見ていて辛かったです。
トニー・スターク / アイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr)
Zero. Zip. Nada. No trust, liar.
字幕:ゼロ 皆無 君への信頼もだ
訳 :ゼロ 無し 何も無し 信頼もない 嘘つきめ
映画『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』で、スティーブは『Together.』『一緒に』と言っていましたが、映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』では一緒に戦うことができませんでしたね。
スティーブが『Together.』と言ったシーンについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
4. Where Are They? 石はどこだ?
アベンジャーズがサノスを襲撃したときに、スティーブがサノスにこう言ってインフィニティ・ストーンのありかを尋ねていました。結局インフィニティ・ストーンは、サノスがストーン自身の力で消滅させてしまっていました。
スティーブ・ロジャース / キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)
Where are they?
字幕:石はどこだ?
訳 :それら(インフィニティ・ストーン)はどこにある?
5. Becoming Whole Again また1つになる
サノスを倒して5年後になったシーンで、スティーブがグループセラピーの中で同じようなセリフを言っています。
スティーブ・ロジャース / キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)
To try and become whole again, try and find purpose.
字幕:もう一度目標を見つけようとする
訳 :また1つになるために 目的を見つけてみるんだ
ちなみに、このときスティーブに相談している人物は本作の監督の1人ジョー・ルッソです。カメオ出演していました。
6. I Figured It Out 私はひらめいたんだ
トニーがタイムトラベル装置のシミュレーションを成功させた後、ペッパーにそのことを伝え、どうすべきかと相談しています。
トニー・スターク / アイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr)
I figured it out. by the way.
字幕:完成した さっきね
訳 :私はそれをひらめいたんだ 話は変わるが
英語の解説
・figured out
意味:ひらめく、理解する、分かる
7. Perfectly Not Confusing 完璧に理解
バナーの協力のもと、タイムトラベルのテストをするシーン。バナーの説明を聞いたスコットが『Perfectly not confusing.』『完璧に理解』と返します。
スコット・ラング / アントマン(ポール・ラッド)
Perfectly not confusing.
字幕:完璧に理解
訳 :全く混乱してないよ
8. You Shouldn’t Be Here 君はここにいるべきじゃない
クリント(ローニン)が日本でヤクザと戦っていたシーン。連れ戻しにきたナターシャにクリントがこう言います。
クリント・バートン / ホークアイ / ローニン(ジェレミー・レナー)
You shouldn’t be here.
字幕:なぜここに?
訳 :君はここにいるべきじゃない
ちなみに、この戦った場所は、ファンの間では月島なんじゃないか?と噂されています。ナターシャが日本に向かっているときの方向からの考察ですね。
9. The How Works 装置の仕組み
トニーの協力のもと、タイムトラベル装置を完成させ、それをテストしようというシーン。ネビュラが曲名と似たようなセリフを言っていました。
ネビュラ(カレン・ギラン)
That’s not how it works.
字幕:そうはならない
訳 :それはそういう仕組みじゃない
『赤ん坊のサノスを倒せば』『石を先に手に入れれば』と言い、タイムトラベルものの映画を次々と挙げるスコットとローディに、ネビュラが『そういう仕組みじゃない』とツッコミを入れます。タイムトラベルの仕組みに対する各々の意見の違いが面白かったですね。
10. Snap Out of It (悲しみから)立ち直る
2013年のアスガルドにタイムトラベルしたソーが、今は亡き母フリッガと出会い、話しているシーンで流れていました。
父や母、弟、親友、そして多くの仲間たちや国民を失い悲しみに暮れていたソーが、母との再会をきっかけに立ち直っていくことを示しているのでしょう。
ちなみに、ソーの母フリッガは北欧神話の女神フリッグがモデルになっています。
11. So Many Stairs 多すぎる階段
2012年のニューヨークで、定員オーバーでエレベーターに乗れなかったハルク(2012年)は階段で降りることになります。そして、階段を降りる際に文句を言っています。
ブルース・バナー / ハルク(マーク・ラファロ)
So many stairs!
字幕:何段あるんだ!
訳 :多すぎる階段
この後、トニーがキューブを回収して一件落着かと思いきや、扉から出てきたハルクに吹っ飛ばされたシーンは、映画館で最初に見たときはびっくりしすぎて『わっ!』って声が出ちゃいました。このときもハルクは『No stairs!』『階段もうヤダ!』と、階段に文句を言っていますね。壊さないだけハルクにしては良心的?
12. One Shot ワン・ショット
キューブの回収に失敗してしまったトニーとスコット。スコットはトニーに対して文句を言います。スコットはピム博士側だからスターク側を嫌っているのか、ちょっとトニーに対して棘がある言い方をしますよね。
スコット・ラング / アントマン(ポール・ラッド)
You said that we had one shot.
字幕:1度だけだろ
訳 :1回分しかないって あんたは言っただろ
曲名はタイムトラベルのためのピム粒子が1回分(one shot)だということを指しているのでしょう。
おわり
サントラの曲名を日本語訳し、解説してみました。訳していく中で、映画の内容を思い出せるのが楽しいですね。
この記事で初めて、曲がどのシーンで使われているのか?どういった意味なのか?ということを考察しました。驚いたのが、単純にセリフがそのまま曲名になっているものが多いということです。
この記事の後に、他の映画のサントラ記事をいくつか作ってみて気付いたのですが、同じようにセリフが曲名になっているものがけっこう多いです。それを探していると意外な名言を発見できたりして面白いですね。
今回は35曲中の1~12曲目までを解説しました。他の記事へのリンクはこちらです。
それでは、また次の記事で会いましょう!
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(参照2019/04/27)
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