映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019年)より
原題『Avengers: Endgame』
はじめに
映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』のサウンドトラックの曲名を、英語から日本語訳していきます。訳しながらどのシーンで使われていたかを思い出して、映画に対する思いを巡らせようと思います。
最初に記事を書いたときは映画公開の直後だったので色々と抜けもありましたが、何回も見ているうちに気付けることも多々あったので、色々と追記や修正をしています。
曲数が計35曲もあるので、Part.1~3の合計3つの記事に分けてまとめていきます。こちらの記事はPart.3になるので25~35曲目までを紹介していきます。
音楽:アラン・シルヴェストリ(Alan Silvestri)
アラン・シルヴェストリ氏はMCUの作品に多く携わっています。フェーズ1~3の間では以下の通りです。
『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』
『アベンジャーズ』
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』
『アベンジャーズ/エンドゲーム』
また、MCUに限らず多くの映画に携わっています。映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズなどの音楽も手掛けています。
タイトルと日本語訳
No. | タイトル | 日本語訳 |
25 | Tres Amigos | トレス・アミーゴス |
26 | Tunnel Scape | トンネルの景観 |
27 | Worth It | それに値する |
28 | Portals | ポータル |
29 | Get This Thing Started | 急ぐんだ(始めるんだ) |
30 | The One | 1つの可能性 |
31 | You Did Good | よくやった |
32 | The Real Hero | 本当のヒーロー |
33 | Five Seconds | 5秒 |
34 | Go Ahead | 先に行けよ |
35 | Main on End | メイン・オン・エンド |
今回は、キャラクターが言ったセリフがそのまま曲名になっていたり、セリフの一部に曲名が入っていたりするものが多いです。どのシーンで誰が言ったのかも含めて、紹介していきます。
小ネタ・解説
25. Tres Amigos トレス・アミーゴス
スペイン語で『3人の友達』という意味があります。アイアンマン、キャプテン・アメリカ、ソーの3人、通称BIG3のことを指しているのでしょう。
26. Tunnel Scape トンネルの景観
クリントがガントレットを持って、トンネルから脱出するときに流れていました。
27. Worth It それに値する
BIG3vsサノスのときに流れていました。『Worth It』は『それに値する』と訳せるので、キャプテン・アメリカがのムジョルニアを使うことに値するということを指していると考えられます。
映画『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』で、ソーのムジョルニアをアベンジャーズの誰が持ち上げられるか?って競っていましたね。スティーブが持とうとしたら『ゴトッ!』ってちょっと動いて、ソーがビビッていたのを思い出しますね。まさかこのシーンが伏線になるとは…
28. Portals ポータル
ドクター・ストレンジのポータルから、指パッチンで消えていた仲間たちが復活して駆けつけたシーン。今回のサントラで一番人気がありそうですね。
ポータルからは、アベンジャーズはもちろんですが、ワカンダ軍、アスガルド軍、マスターズ・オブ・ミスティック・アーツ、ラヴェジャーズも駆けつけてくれましたね。まさに総力戦って感じでテンション上がりました!
曲はアベンジャーズのテーマである『The Avengers』のアレンジですね。いろんな形でアレンジされていますが、今回のアレンジも壮大でカッコイイですよね。
29. Get This Thing Started 急ぐんだ(始めるんだ)
アベンジャーズvsサノス軍のシーンで、インフィニティ・ストーンを元の時間軸に戻すために、スティーブがスコットに『タイムマシンの起動を急ぐんだ』と言っています。
スティーブ・ロジャース / キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)
Get it started. We’ll get the stones to you.
字幕:急げ 石を持ってく
訳 :始めるんだ 僕たちが石を持っていく
30. The One 1つの可能性
ドクター・ストレンジが見た未来の『1つの可能性』を指しているのでしょう。ストレンジはトニーが指パッチンをするという未来を、映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の時点で分かっていたんですね。
31. You Did Good よくやった
トニーが指パッチンをした後、ペッパー、ローディ、ピーター、アベンジャーズの皆に見守られながら永遠の眠りにつくシーンで流れていました。皆からトニーへの『You did good.』『あなたはやり遂げたんだよ』というメッセージなのでしょう。
32. The Real Hero 本当のヒーロー
トニーのビデオメッセージのシーンで流れていました。父ハワードに『大義のために個人の幸せを諦める必要はない』と伝えられましたが、トニーはヒーローとして、アイアンマンとして大義のために生きたのだと思います。
トニーのビデオメッセージについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
33. Five Seconds 5秒
スティーブがインフィニティ・ストーンをそれぞれの時間軸に戻しに行くシーン。スティーブがその時間軸にどれだけ長くいても、こっちじゃ『Five seconds』『5秒』だよとバナーが説明しています。
サム・ウィルソン / ファルコン(アンソニー・マッキー)
How long is this gonna take?
字幕:どのくらいかかる?
訳 :これにはどのくらい時間がかかる?
ブルース・バナー / ハルク(マーク・ラファロ)
For him, as long as he needs. For us, five seconds.
字幕:何年いても こっちじゃ5秒だ
訳 :彼にとっては必要な限りは 僕らにとっては5秒だ
英語の解説
・as long as
意味:~する限り、~するならば
条件を表しており『その条件であるならば』という意味になります。
似たような意味で間違えやすい『as far as』との違いについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
34. Go Ahead 先に行けよ
スティーブがサムに盾を託しているシーンで流れていました。スティーブは予定通りに帰ってきませんでしたが、気が付くと近くのベンチに老人が座っていました。それがスティーブだと気付いたバッキーは、サムに『Go ahead.』『先に行けよ』と言います。
バッキー・バーンズ / ウィンター・ソルジャー(セバスチャン・スタン)
Go ahead.
字幕:行けよ
訳 :先に行けよ
スティーブは今までキャプテン・アメリカとして大義のために生きてきました。そして、最後にペギーとともに自分の人生を歩む道を選びます。
スティーブが自分の人生を歩むきっかけは、実はトニーの言葉にありました。しかし、その部分は日本語字幕にはなっていません。そのセリフについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
35. Main on End メイン・オン・エンド
エンディングで流れていたBGMです。
『on end』に『直立して、引き続いて』という意味があるので、mainをヒーローのことだと捉えると『ヒーローたちが直立している』『ずっとアベンジャーズは続いていくよ』という意味だとも考えられますね。
おわり
サントラの曲名を日本語訳し、解説してみました。訳していく中で、映画の内容を思い出せるのが楽しいですね。
この記事で初めて、曲がどのシーンで使われているのか?どういった意味なのか?ということを考察しました。驚いたのが、単純にセリフがそのまま曲名になっているものが多いということです。
この記事の後に、他の映画のサントラ記事をいくつか作ってみて気付いたのですが、同じようにセリフが曲名になっているものがけっこう多いです。それを探していると意外な名言を発見できたりして面白いですね。
今回は35曲中の25~35曲目までを解説しました。他の記事へのリンクはこちらです。
それでは、また次の記事で会いましょう!
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【サントラ】映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』サウンドトラックのタイトルを日本語訳・Part.1【小ネタ・解説】
BD・DVD:アベンジャーズ/エンドゲーム
BD・DVD:アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン
https://marvel.disney.co.jp/movie.html
(参照2019/04/27)
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