第791回.マーベル映画のセリフで『remember to do』と『remember doing』の違いを解説
映画『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014年)より
原題『Captain America: The Winter Soldier』
問題
スティーブ・ロジャース / キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)
I don’t remember __ you a key.
字幕:鍵を渡してないよ
訳 :僕はあなたに鍵を渡した覚えはない
__に入るのはどちらでしょう?
①giving
②to give
映画のシーン
映画:キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー
シーン:ニック・フューリーがヒドラの襲撃から逃げて、スティーブのもとにそれを伝えにやってきたシーンです。勝手にアパートの部屋に入っていたニックに対して、スティーブはこう言いますが、ニックは『そんなもん必要か?』と返します。
答え
正解は①givingです!
スティーブ・ロジャース / キャプテン・アメリカ
I don’t remember giving you a key.
字幕:鍵を渡してないよ
訳 :僕はあなたに鍵を渡した覚えはない
詳しい英語の解説
動名詞:giving you a key
意味:あなたに鍵を渡すこと
動詞のing形を用いることで『~すること』という意味の名詞句を作ることができます。
動名詞は名詞句なので、主語や目的語に置くことができます。セリフでは他動詞rememberの目的語になっています。
I don’t remember giving you a key.
訳:僕はあなたに鍵を渡した覚えはない
『remember to do』と『remember doing』の違い
『remember:~を覚えている』は目的語に不定詞・動名詞の両方をとることができますが、それぞれ意味が異なります。
remember to do:~するのを覚えている、忘れずに~する
remember doing:~したのを覚えている
不定詞の名詞的用法と動名詞は『~すること』という意味の名詞句を作って同じような働きをしますが、細かなニュアンスの違いがあります。
不定詞には未来的なニュアンスがあり、これからしようとすること、まだしていないことなどを表します
動名詞には過去的なニュアンスがあり、すでにしてしまったこと、実際にしていることなどを表します。
そのニュアンスの違いによってこのような意味の違いが生じるので、不定詞と動名詞のニュアンスの違いから覚えていくのがオススメです。
セリフでは、スティーブは過去にニックに鍵を渡したことを覚えていない(渡した覚えはない)と言っているので『remember doing:~したのを覚えている』が使われています。
I don’t remember giving you a key.
訳:僕はあなたに鍵を渡した覚えはない
目的語が不定詞・動名詞で意味が異なる動詞
remember以外にも、以下のような動詞がよく使われます。
forget:~を忘れる
forget to do:~するのを忘れる
forget doing:~したのを忘れる
try:~を試す、試みる
try to do:~しようとする、~しようと試みる
try doing:(試しに)~してみる
regret:~を後悔する、残念に思う
regret to do:残念ながら~しなければならない
regret doing:~したことを後悔する
最後に
今回はここまでです。ここでニックが盗聴を警戒して『妻に追い出された』などと言っていましたが、まさかドラマ『シークレット・インベージョン』で本当にニックの妻が出てくるとは…
rememberのように目的語に不定詞をとるか、動名詞をとるかで意味が変わる動詞もあります。1つ1つ覚えるのは大変なので、不定詞が未来的、動名詞が過去的というニュアンスの違いを覚えてしまうのがオススメです。
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(参照2024/01/19)
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