第986回.マーベル映画のセリフで『前置詞の目的語』と『疑問詞』を解説
映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016年)より
原題『Captain America: Civil War』
問題
スティーブ・ロジャース / キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)
Which Bucky am I talking __ ?
字幕:どっちのバッキーだ?
訳 :僕はどっちのバッキーに話しかけているんだ?
__に入るのはどちらでしょう?
①何も入らない
②to
映画のシーン
映画:シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ
シーン:バッキーがジモに洗脳され、テロ対策本部から逃げ出してしまった後のシーンです。スティーブはバッキーが正気なのか洗脳された状態なのかを問います。バッキーはスティーブの母親の名前や靴に新聞を詰めていた話をして、自分が正気であることを示します。
答え
正解は②toです!
スティーブ・ロジャース / キャプテン・アメリカ
Which Bucky am I talking to?
字幕:どっちのバッキーだ?
訳 :僕はどっちのバッキーに話しかけているんだ?
詳しい英語の解説
『前置詞の目的語』と『疑問詞』
セリフの英文が前置詞toで終わっていることに違和感を感じる方もいるかと思います。
これは前置詞toの目的語が文頭に移動したために起こっています。目的語が移動する前と移動した後の文を比べてみましょう。
移動前:Am I talking to which Bucky?
移動後:Which Bucky am I talking to?
疑問詞は基本的に文頭に置くため、本来であれば前置詞toの後に置かれる目的語『which Bucky』が文頭に移動しています。
そのため前置詞toだけが文の最後に取り残される形になってしまったのですね。
目的語や補語を疑問詞に置き換えた場合は、このように語順の変化が起こります。
代名詞:which
意味:どれ、どの、どちらの
whichは疑問詞として用いられる疑問代名詞です。代名詞なので主に主語や目的語を尋ねる際に使います。
また疑問形容詞として『which+名詞』の形をとることもできます。セリフでは『which Bucky:どちらのバッキー』で使っています。
talk to
意味:~と話す、~に話しかける
セリフでは進行形になっているので『talking to』となっています。
最後に
今回はここまでです。疑問詞のwhatやwhichを習う際には『疑問詞はとりあえず文頭に置く』と教えられますが、単元が進むにつれそれだけでは対応できない問題が出てきてしまいます。
特にテスト・入試で並べ替え問題が出された際には前置詞の扱いに困ってしまう学生が続出します。疑問詞が本来どこに置かれていたかを意識し、そこから文頭に移動しただけだと考えましょう。
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(参照2024/09/20)
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