映画『ドクター・ストレンジ』(2017年)より
原題『Doctor Strange』
MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の第14番目の作品である映画『ドクター・ストレンジ』
今回はこの映画の名言と名シーンを紹介します。
セリフについては、日本語字幕・元の英語・その日本語訳を紹介していきます。
映画『ドクター・ストレンジ』より
1.私ならもっとやれた
クリスティーン・パーマー(レイチェル・マクアダムス)
No one could have done better.
字幕:最善を尽くしたわ
訳 :誰もこれ以上のことはできないわ ⇒ 最善を尽くしたわ
スティーヴン・ストレンジ / ドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)
(If I had been there,) I could have done better.
字幕:私ならもっとやれた
訳:(もし私が手術の場にいたら、)私はもっと上手くできただろう
シーン:ストレンジが車で事故を起こし、その手術の後のシーンです。
天才外科医と呼ばれるストレンジだからこそ言える一言ですね。自分で手術ができたら…という悔しさ、もどかしさを感じられ、すごく印象に残りました。
このシーンの後、自分の手の状況を受け止めているときに流れる音楽『The Hands Dealt』はストレンジの深い悲しみを表していてすごく良いので聞いてほしい。余談ですがタイトルの意味は『The Hands (are) Dealt』『手は配られた』で、配られたトランプの手のように、自分の与えられた状況の中で何ができるか?をストレンジに問ているのだと思います。(are)はおそらく省略されているのでしょう。新聞の見出しなどはbe動詞が省略されます。
英語の解説
仮定法過去完了
作り方:If S had 動詞の過去分詞形 ~ , S 助動詞の過去形 have 動詞の過去分詞形 ~ .
意味:もし~だったら、~だったろうに。
If I had been there, I could have done better.
もし私が手術の場にいたら、私はもっと上手くできただろう
セリフでは、if節が省略されていました。映画で助動詞の過去形を見つけたら仮定法だと考えるといいですよ!
2.常識はすべて捨てろ
モルド(キウェテル・イジョフォー)
Forget everything (that) you think you know.
字幕:常識はすべて捨てろ
訳 :自分が分かっていると思っていることすべてを忘れろ
シーン:モルドがストレンジをカマー・タージに招き入れたときのシーンです。忠告として言ったセリフがこちらの『常識をすべて捨てろ』です。短いセリフですが、印象的なセリフですね。
この『Forget everything you think you know.』は『X-MEN: アポカリプス』でミスティークがいったセリフでもあります。
英語の解説
・関係代名詞節(目的格):(that) you think you know
意味:自分が分かっていると思っている
Forget everything (that) you think you know.
訳 :自分が分かっていると思っていることすべてを忘れろ
先行詞である『everything』を、関係代名詞節『(that) you think you know』が修飾しています。
3.Wi-Fiのパスだ
スティーヴン・ストレンジ / ドクター・ストレンジ
What’s this? My mantra?
字幕:真言(マントラ)か?
訳 :これは何だ? 私のマントラか?
モルド
The Wi-Fi password. We’re not savages.
字幕:Wi-Fiのパスだ 未開人じゃないぞ
訳 :Wi-Fiのパスワードだ 私たちは野蛮人じゃないぞ
シーン:ストレンジは一度エンシェント・ワンにカマー・タージを追い出されましたが、モルドの説得もあり、再び招き入れられました。部屋に案内されたときに『shamballa』(シャンバラ)と書かれた紙を渡されるのですが、これがまさかのWi-Fiのパスワードでした。
マーベルファンのWi-Fiのパスワードを『shamballa』にしている人多そうですね。
4.私たちは時を選べません
スティーヴン・ストレンジ / ドクター・ストレンジ
I’m not ready.
字幕:まだ準備が
訳 :私は準備ができていません
エンシェント・ワン(ティルダ・スウィントン)
No one ever is (ready).
字幕:誰しもそうです
訳 :誰も準備などできていません
We don’t get to choose our time.
字幕:私たちは時を選べません
訳 :私たちは時間を選ぶことはできない
シーン:エンシェント・ワンが弟子のカエシリウスとの戦いに敗れ、そして手術を受けているとき彼女はアストラル体となりストレンジと会話をしました。
セリフに『時間』『time』とあります。今作では時間が1つのキーワードになっているのでしょう。ストレンジが大切にしている恋人から貰った腕時計に、アガモットの眼であるタイム・ストーンです。
英語の解説
・熟語 get to do
意味:~できる
We don’t get to choose our time.
私たちは時間を選ぶことはできない
5.だが負けることはできる 何度も何度も
ドルマムゥ
You will never win.
字幕:お前は絶対に勝てない
訳 :お前は決して勝つことはできない
スティーヴン・ストレンジ / ドクター・ストレンジ
No… but I can lose… again and again…
字幕:それでも 負けることはできる 何度も何度も
訳 :勝てないな だが負けることはできる 何度も何度も
and again… and again, forever.
字幕:何度も 永遠に負けてやる
訳 :そして何度も そして何度も 永遠にだ
And that makes you my prisoner.
字幕:逃げられないぞ
訳 :そうすることで、お前は私の囚人、囚われの身となるのだ
シーン:ドルマムゥとストレンジの戦いのシーンです。どうやって倒すの?と疑問だったドルマムゥを『永遠に負ける』という形で勝利する。予想だにしない展開で驚きました。
このシーンには多くの名言があるので選びきれません。別記事でまた紹介したいですね。
英語の解説
・第5文型 SVOC (make O C)
意味:OをCにする
第5文型(SVOC)の形になっており、『OをCの状態にする』という意味の文を作ります。
O(目的語)には主に人やものなどの名詞が、C(補語)には主に状態を表す形容詞などが入ります。今回はCに名詞が来ています。
セリフの『 that makes you my prisoner.』は、以下のように分類できます。
S(主語):that
V(動詞):makes
O(目的語):you
C(補語):my prisoner
最後に
映画『ドクター・ストレンジ』の名言・名シーンをまとめました。
お気に入りのセリフをまとめましたが、まだまだいいセリフはありますよね。お気に入りはこちら
And that makes you my prisoner.
字幕:逃げられないぞ
訳 :そうすることで、お前は私の囚人、囚われの身となるのだ
『囚人、囚われの身』を『逃げられないぞ』と訳されていて、カッコいい!と感激しました。元の英文をこう訳すんだ!と。こういった英語と日本語の違いを知ると面白いですね。
オススメの記事に他の映画『ドクター・ストレンジ』の名言を紹介しておきました。
カエシリウスがサノスの『私は絶対なのだ』と同じセリフを言っている?シーンの解説や、ストレンジの腕時計の裏に書いてある英文の解説などになります。
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おススメの記事
DVD:ドクター・ストレンジ
https://marvel.disney.co.jp/movie.html
(参照2022/05/03)
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