MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)シリーズのフェーズ2に当たる映画『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』
今回はこの映画の名言と名シーンを紹介します。
セリフについては、日本語字幕・元の英語・日本語訳を紹介していきます。
映画『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』より
1.「見えなかった?」
ピエトロ・マキシモフ / クイックシルバー(アーロン・テイラー=ジョンソン)
You didn’t see that coming?
字幕:見えなかった?
訳 :来てるのが見えなかった?
シーン:アベンジャーズがヒドラの残党を襲撃しているシーン。クイックシルバーがホークアイを攻撃した際に言いました。また、終盤にウルトロンの銃撃から身をていしてホークアイをかばう際にも同じセリフを言いました。
最初は敵として、次は味方として同じセリフを言うのがいい演出ですよね。
英語の解説
知覚動詞:see
知覚動詞とは人の感覚(五感)を表す動詞のことで、see(見る)hear(聞く)feel(感じる)などがよく使われます。
セリフのように『知覚動詞see 目的語 現在分詞』で『目的語が~しているのを見る』という文を作れます。
他にも知覚動詞を使った構文は以下のようなものが作れます。『see』を例にして紹介します。
知覚動詞see 目的語 原形不定詞:目的語が~するのを見る
知覚動詞see 目的語 現在分詞:目的語が~しているのを見る
知覚動詞see 目的語 過去分詞:目的語が~されるを見る
2.「俺が奴の操り人形だと? アイアンマンに見えるか!」
ユリシーズ・クロウ(アンディ・サーキス)
Tony Stark used to say that. To me. You’re one of his.
字幕:同じことをいった 俺に 奴の仲間か
訳 :トニー・スタークが以前それを言った 俺にな お前は奴のものか
ウルトロン(ジェームズ・スペイダー)
What? I’m not. You think I’m one of Stark’s puppets? His hollow men?
字幕:違う 仲間ではない 俺が奴の操り人形だと?
訳 :何だと? 俺は違う お前は俺がスタークの操り人形の1つだと思うのか? 奴の無価値な機械だと?
I mean, look at me. Do I look like Iron Man? Stark is nothing!
字幕:アイアンマンに見えるか!
訳 :俺を見ろ 俺がアイアンマンみたいだって? スタークは無価値だ!
シーン:ウルトロンがヴィブラニウムを求めてクロウのもとに行ったシーン。『スタークの仲間か?』と言われ、ウルトロンはブチギレてクロウの腕を切り落とします。トニーと比較されて、ついカッとなってしまうウルトロンがなんだかかわいくて好きなシーンです。
英語の解説
助動詞:used to ~
意味:以前~した
助動詞として扱われるので、この後には動詞の原形が続きます。
look like ~
意味:~のように見える
『look like』で使う場合はこの後に名詞が続きます。セリフでも『Iron Man』という名詞が入っています。
『like』が前置詞なので、前置詞の目的語には名詞(代名詞)をとると覚えておきましょう。
動詞:look
意味:~に見える
『look』だけで使う場合はこの後に形容詞が続きます。
3.「地球上で最も用途が広い物質だ それでフリスビーを作るとは」
ウルトロン
The most versatile substance on the planet, and they used it to make a Frisbee.
字幕:万能物質で キャプテンの盾に使われてる
吹替:地球上で最も用途が広い物質だ それでフリスビーを作るとは
訳 :地球上で最も万能な物質だ 奴らはそれをフリスビーを作るのに使った
シーン:ウルトロンがチョ博士を洗脳し、ヴィブラニウムを用いて人口生体ボディを作ろうとしているシーン。ウルトロンがヴィブラニウムについて説明する際に『キャプテンの盾』を皮肉って『フリスビー』と言っています。
キャプテンがいつも盾を投げて攻撃しているので、それを皮肉ったのでしょう。AIなのにこういう皮肉を言うあたりが、ウルトロンらしくていいですよね。
字幕ではそれが訳されていないのがちょっと残念ですね。ちなみに吹替ではちゃんと『フリスビー』と訳されていました。
英語の解説
形容詞:versatile
意味:多目的な、万能な
セリフでは『the most versatile』と、最上級の形となっています。
『versatile』のように比較的長い単語を最上級にする場合は、語尾に『-est』を付けるのではなく、直前に『most』を置く点に注意しましょう。
不定詞:to make a Frisbee
意味:フリスビーを作るために
不定詞の副詞的用法(目的)で、動詞の『used』を修飾しています。直訳すると以下のようになります。
They used it to make a Frisbee.
彼らはそれをフリスビーを作るために使った
4.「これは必然 人類は進化する 滅びるために」
ウルトロン
Do you see the beauty of it?
字幕:見えるか? 滅びの美だ
訳 :その美しさが見えるか?
The inevitability.
字幕:これは必然
訳 :必然だ
You rise, only to fall.
字幕:人類は進化する 滅びるために
訳 :お前たちは立ち上がっても 結局は落ちるだけだ
シーン:ウルトロンとアベンジャーズの最終決戦のシーンです。ソコヴィアを浮上させ、ウルトロンがそれを見渡しながらこのセリフを言いました。
ここでは『inevitability』という単語に着目してほしいです。同じ意味合いで品詞が違う単語に『inevitable』があります。これはサノスがエンドゲームで言った『I am inevitable.(私は絶対なのだ) 』で使われています。『inevitability』と『inevitable』は、どちらも『絶対、必然』といった意味を持っており、品詞が違うだけなんです。
そうなんです!つまり、ウルトロンとサノスが同じようなことを言っていたんです。彼らはどちらもアベンジャーズに立ちはだかる強敵・ヴィランです。そんな彼らのセリフにも意外な共通点が見られるというのが面白いですね。
英語の解説
inevitability
品詞:名詞
意味:避けられないこと、必然性
inevitable
品詞:形容詞
意味:必然の、避けられない、必ず起こる
5.「この野郎」「言葉が汚いぞ」
スティーブ・ロジャース / キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)
Fury, you son of a bitch.
字幕:この野郎
ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)
You kiss your mother with that mouth?
字幕:言葉が汚いぞ
訳 :お前はその(汚い言葉を言った)口でママにキスするのか?
シーン:浮遊するソコヴィアでのアベンジャーズVSウルトロン軍団のシーン。街を破壊しなければ世界に甚大な被害でるが、市民の非難が間に合わず逼迫している場面で、ニック・フューリー率いるシールドがヘリキャリアで救援に来ます。
スティーブは映画の序盤で『Shit!(クソ!)』と言ったトニーに対して『Language!(言葉が汚いぞ)』と注意していましたが、今度は自分が注意される立場になってしまいましたね。
英語の解説
son of a bitch(サノバビッチ)
意味:クソ野郎、畜生、卑劣なやつ
直訳すると『尻軽女の息子』となりますが、主に『クソ野郎』といった意味合いで使われることが多いです。
しかし、ここでのスティーブのセリフは『クソ野郎』といった意味でなく、仲の良い間柄で使う『お前って奴はこの野郎』というようなニュアンスになります。
(Do) You kiss your mother with that mouth?
直訳:お前はその(汚い言葉を言った)口でママにキスするのか?
汚い言葉を言った相手を注意するフレーズです。
ニック・フューリーを演じるサミュエル・L・ジャクソンといえば、劇中で『Mother Fucker.(クソ野郎)』と言いまくるマザファカおじさんとして有名ですが、まさかその彼に『言葉が汚いぞ』と注意されることになるとは…
最後に
映画『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』の名言・名シーンをまとめました。まだまだ名言はあるのでまた記事を作っていきたいですね。
今回は今作のヴィランであるウルトロンのセリフが中心となりました。ウルトロンはつい感情的になったり、皮肉を言ったりとAIなのに人間味があるのが魅力的ですよね。お気に入りのキャラクターの1人です。
『エイジ・オブ・ウルトロン』の他の名シーン・名言はこちらの記事でも紹介していますので、よろしければそちらもご覧ください。
またMCUの名言を紹介していきたいと思います。
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映画『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』, 名言・名シーン〇選
ウルトロン , キャプテン・アメリカ , クイックシルバー , ニック・フューリー
不定詞(副詞的用法), 助動詞表現used to , 知覚動詞 , スラング
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(参照2022/09/21)
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