第746回.マーベル映画のセリフで『助動詞+完了形』を解説
映画『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019年)より
原題『Spider-Man: Far From Home』
問題
ピーター・パーカー / スパイダーマン(トム・ホランド)
Beck, what are you doing?
字幕:何する気?
訳 :ベック 何をしようとしてるの?
クエンティン・ベック / ミステリオ(ジェイク・ジレンホール)
What I __ have done last time.
字幕:あの時 できなかったことを
訳 :あの時 私がすべきだったことを
__に入るのはどちらでしょう?
①should
②should not
映画のシーン
映画:スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム
シーン:ミステリオ&スパイダーマンVS炎のエレメンタルズのシーンです。観覧車に取り残されたネッドたちを助けようとするピーターに、炎のエレメンタルズが迫ってきます。そこにミステリオが立ちふさがり、捨て身の一撃と言わんばかりに炎のエレメンタルズに特攻していきます。
答え
正解は①shouldです!
クエンティン・ベック / ミステリオ(ジェイク・ジレンホール)
What I should have done last time.
字幕:あの時 できなかったことを
訳 :あの時 私がすべきだったことを
詳しい英語の解説
should have done
意味:①~すべきだったのに(過去の非難・後悔) ②~したはずだ(過去の推量)
『助動詞+完了形(have+過去分詞)』の形をとることで過去に関することを述べることができます。
『should have+過去分詞』は2つの意味があり、セリフでは①の『~すべきだったのに』という過去のことに関する後悔を表しています。
What I should have done last time.
訳:あの時 私がすべきだったことを
この『should have done』によって、ミステリオが自分の世界を守れなかったという後悔の念を抱いていることがわかります。
しかし、彼が過去にエレメンタルズと戦っていたというのはまったくの嘘で、ただの自作自演でしたね。
自分が過去に戦っていたと印象付けるためにこのセリフを言ったと考えると、ミステリオの用意周到さがうかがえますね。
『助動詞+完了形』の例
could have done:~したかもしれない、~だったかもしれない(過去の推量)
may[might] have done:~したかもしれない、~だったかもしれない(過去の推量)
must have done:~したに違いない、~だったに違いない(過去の推量)
関係詞:what S V
意味:~すること、~するもの
関係詞whatは先行詞なしで使うことができます。what自身が先行詞+関係代名詞『the thing (that)』になっていると考えましょう。
セリフでは主語と動詞が省略されており、本来であれば関係詞節が目的語になっていたと考えましょう。
(I do)What I should have done last time.
訳:(私は)あの時私がすべきだったことを(する)
最後に
今回はここまでです。『助動詞+完了形』の形をとることで、過去のことに関する推量・非難・後悔などを表せます。高校範囲の単元になるので、高校生はぜひ覚えておきましょう。
また、こういった表現を知っておくとキャラクターの心情が分かってより映画を楽しめます。今回のセリフは、ミステリオがピーターを騙すためにしっかりと設定を練って演技していると考えると、彼の狡猾さ・用意周到さが分かって面白いですよね。
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参照:スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム
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(参照2023/11/07)
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