映画『美女と野獣』(1991年)より
原題『Beauty and the Beast』
映画『美女と野獣』より、ベルのセリフ「私の気持ちを分かってくださってありがとう」を英語解説します。
城に捕らわれたベルが自由になったときに言ったセリフになります。ベルと野獣のやり取りがお互いを本当に思いやっており、とても素敵なシーンです。野獣が、元の姿に戻りたいという気持ちと、ベルを思う気持ちで葛藤しているのも感じられてとてもいいです。
吹替・字幕・直訳にそれぞれ違いがあるので、それも楽しめると思います。
映画『美女と野獣』
『私の気持ちを分かってくださってありがとう』
ベル
Thank you for understanding how much he needs me.
吹替:私の気持ちを分かってくださってありがとう
字幕:父もどんなに喜ぶか
訳 :彼(父モーリス)がどれだけ私を必要としているか 分かってくれてありがとう
シーン:映画の中盤、ベルと野獣は2人だけの舞踏会を通し、2人はより親密になっていきます。そして舞踏会の後、父モーリスのことを心配するベルに野獣は魔法の鏡を使って父の姿を見せます。そこには病気で弱ったまま森の中をさまよう姿が映し出されます。父を想うベルを見て、野獣は父を助けに行ってあげなさいと彼女を自由にします。しかし、ベルを自由にすると野獣はもう元の姿になるチャンスを失うことになります。
『元の姿に戻りたいが、ベルの願いもかなえてあげたい』そのような葛藤があった上で、ベルを自由にする選択をした野獣。そんな彼に言ったベルのこの言葉はとても心に響きます。
吹替・字幕・直訳をみると、吹替が短くまとまっていていいですね。吹替の『私の気持ち』というのは、英語の『how much he needs me:父が私をどれだけ必要としているか』の部分にあたります。なので、ベルが父を大切に思っているのを野獣が理解してくれて嬉しいという気持ちが、このセリフに詰まっているのです。
このシーンで野獣は赤いバラを見るのですが、それがまた何とも儚い…
英語の解説
フレーズ:Thank you for ~.
意味:~にありがとう
『~』の部分には名詞が入ります。このセリフでは動名詞が入っています。
『Thank you for 名詞』で名詞が置かれるとは考えず、前置詞『for』の目的語が名詞さと考えるのがオススメです。
動名詞
作り方:doing ~
意味:~すること
セリフ:understanding how much he needs me
訳 :彼がどれだけ私を必要としているか理解すること
『understanding』の目的語に『how much he needs me:彼がどれだけ私を必要としているか』が置かれていますね。これは間接疑問文になります。
間接疑問文
作り方:疑問詞+肯定文
間接疑問文は疑問詞の後に肯定文の文続けて、名詞節を作ります。
セリフ:how much he needs me
訳 :彼が私をどれだけ必要としているか
セリフでは『understanding』の目的語となっています。このように間接疑問文は名詞節を作るので目的語に置くことができます。
最後に
ベルのセリフ「私の気持ちを分かってくださってありがとう」の英語解説になりました。
Thank you for understanding how much he needs me.
吹替:私の気持ちを分かってくださってありがとう
字幕:父もどんなに喜ぶか
訳 :彼(父モーリス)がどれだけ私を必要としているか 分かってくれてありがとう
こう比較してみると、どれも日本語訳が違いますね。元の英語から考えて、この吹替につなげられるのはすごいですね。元の英語が分かると、より作品のことが分かって面白いです。
ディズニープリンセスだと私はベルが一番お気に入りなので、またベルのセリフを訳していきたいと思います。
この記事を読んで、英語って楽しい!英語の勉強をしたくなった!って感じてもらえたら嬉しいです。
では、また英語解説の記事で会いましょう。
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参照:美女と野獣
https://disneyplus.disney.co.jp/
(参照2022/11/18)
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