第964回.マーベル映画のセリフで『比較級』を解説
映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(2021年)より
原題『Spider-Man: No Way Home』
問題
ピーター・パーカー / スパイダーマン(トム・ホランド)
You know what’s __ than magic?
字幕:魔術より強いのは…
訳 :魔術よりもかっこいいものは何か知ってる?
Math.
字幕:数学
__に入るのはどれでしょう?
①cool
②cooler
③coolest
映画のシーン
映画:スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
シーン:ピーターはマルチバースから来たヴィランたちをこのまま送り返すと死んでしまうことを知り、なんとか彼らを救う方法を探すため、呪文が入った箱(マッキナ・ディ・カダヴァス)をストレンジから奪って逃走しようとします。
ストレンジはミラー・ディメンション内で箱を取り返そうとしますが、ピーターは空間内で地形がアルキメデスの螺旋になっていることに目を付け、数学の力を利用してストレンジをウェブで拘束します。
ピーターが理系で頭がいいという点が生かされていますね。数学が苦手な人には、ぜひこのセリフを知って数学を好きになってもらいたいです。
答え
正解は②coolerです!
ピーター・パーカー / スパイダーマン
You know what’s cooler than magic?
字幕:魔術より強いのは…
訳 :魔術よりもかっこいいものを知ってる?
Math.
字幕:数学
詳しい英語の解説
比較級の表現
作り方:形容詞・副詞+er
意味:より~だ
形容詞・副詞の語尾に『-er』を付けることで『より~だ』という意味の比較級を作れます。
『than:~よりも』と合わせて使われることが多いですが、必ず必要なわけではありません。比較級のみで使うこともあります。
セリフでは形容詞coolが比較級のcoolerになっています。
You know what’s cooler than magic?
訳:魔術よりもかっこいいものを知ってる?
形容詞:cool
意味:かっこいい
原級-比較級-最上級:cool – cooler – coolest
『what’s cooler than magic』の部分は、関係詞節または間接疑問文のどちらとも捉えることができます。
どちらも名詞節として扱うので、文法的な違いはありません。一応どちらのパターンも解説しておきます。
今回のセリフの場合は『魔術よりも強いもの』と訳されていると考えると、ニュアンス的には関係詞節(関係詞what S V)の方が近いのかもしれませんね。
関係詞:what S V
意味:~すること、~するもの
関係詞whatは先行詞なしで使うことができます。what自身が先行詞+関係代名詞『the thing (that)』になっていると考えましょう。
セリフではwhat自体が主語(S)になっています。
You know what’s cooler than magic?
訳:魔術よりもかっこいいものを知ってる?
間接疑問文
作り方:疑問詞+肯定文
間接疑問文は疑問詞の後に肯定文の文続けて、名詞節を作ります。セリフでは疑問詞what自体が主語になっており、それを含めて肯定文の語順で文が置かれています。
名詞節を作るので目的語に置くことができ、セリフではknowの目的語になっています。
You know what’s cooler than magic?
訳:何が魔術よりもかっこいいか知ってる?
最後に
今回はここまでです。この『魔術より強いのは数学』って言い回しがカッコイイですよね。どことなく『ペンは剣よりも強し』を彷彿とさせます。こういう頭を使ったシーンを見ると勉強を頑張りたくなりますよね。
今回紹介したのは比較の基本の部分になります。比較の表現は色々と奥が深いので、今後も解説していきたいと思います。
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参照:スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム
https://www.netflix.com/
(参照2024/08/23)
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