第1040回.マーベル映画のセリフで『仮定法過去』を解説
映画『アイアンマン』(2008年)より
原題『Iron Man』
問題
トニー・スターク / アイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr)
If I __ Iron Man, I’d have this girlfriend who knew my true identity.
字幕:私がアイアンマンなら 正体を知った恋人は大変
訳 :もし私がアイアンマンなら 正体を知っている恋人がいるだろうな
__に入るのはどちらでしょう?
①am
②were
映画のシーン
映画:アイアンマン
シーン:映画のラスト、記者会見に向かうシーンです。アイアンマンの正体は警備員だったことにし、記者会見では用意したメモを読むようにコールソンに言われます。
ペッパーにも釘を刺され、トニーもこの場では『自分はアイアンマンじゃない気がしてきた』と言っていたのですが、最後は結局『I am Iron Man.:私がアイアンマンだ』と正体を明かしてしまいます。
答え
正解は②wereです!
トニー・スターク / アイアンマン
If I were Iron Man, I’d have this girlfriend who knew my true identity.
字幕:私がアイアンマンなら 正体を知った恋人は大変
訳 :もし私がアイアンマンなら 正体を知っている恋人がいるだろうな
詳しい英語の解説
仮定法過去
If+S+動詞の過去形 , S+助動詞の過去形+動詞の原形
意味:もし~なら、~だろうに
現在の現実と違うと思っている事柄や現実に起こる可能性がないことを表す場合は仮定法過去を用います。
仮定法過去ではif節の動詞を過去形にし、主節には助動詞の過去形(would, could, mightなど)を用います。
仮定法では主語が1人称単数や3人称単数でもbe動詞はwereを使います。(※口語ではwasを使うこともあります。)
セリフではif節にbe動詞の過去形wereが、主節に助動詞の過去形would(I’d=I would)が使われています。
If I were Iron Man, I’d have this girlfriend who knew my true identity.
訳:もし私がアイアンマンなら 正体を知っている恋人がいるだろうな
※仮定法はifを目印に考えがちですが、ifが必要というわけではないので、助動詞の過去形を目印にしましょう。
関係代名詞(主格)
関係代名詞節:who knew my true identity
意味:(その人は)私の正体を知っている
先行詞である『this girlfriend』を関係代名詞節『who knew my true identity』が修飾しています。
I’d have this girlfriend who knew my true identity.
訳:私には私の正体を知っている恋人がいるだろうな
単語の解説
形容詞:true
意味:真の、本当の
名詞:identity
意味:正体、身元
最後に
今回はここまでです。実際はトニーがアイアンマンなのですが、この場では自分がアイアンマンではないという前提で話を進めているので仮定法を使っています。なんだかややこしいですね。
『仮定法』は苦手とする方が多い単元だとは思いますが、映画・ドラマのセリフでもよく使われるため、ぜひ使い方を覚えておきましょう。
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(参照2024/12/02)
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