MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)シリーズのフェーズ1に当たる映画『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』
今回はこの映画の名言と名シーンを紹介します。
セリフについては、元の英語・日本語字幕・日本語訳を紹介していきます。また、一部のセリフでは日本語吹替版も紹介しています。
映画『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』より
1.「絶対あきらめない」
いちゃもんを付けてきた男
You just don’t know when to give up, do you?
字幕:もう あきらめろ
訳 :お前はいつ諦めればいいか分からないんだろ
スティーブ・ロジャース(クリス・エヴァンス)
I can do this all day.
字幕:絶対 嫌だ
吹替:絶対あきらめない
訳 :僕は1日中これをやれるぞ
シーン:映画の序盤、映画館でいちゃもんを付けてきた男に殴られているときに、スティーブがこう言いました。このときはまだキャプテン・アメリカになっておらず体は弱いはずなのに、この言葉を言い立ち向かっていきます。彼の心の強さが感じられ、この頃から心はキャプテン・アメリカだったのが分かりますね。
こちらが記念すべき1回目の『I can(could) do this all day.:まだやれるぞ』のシーンです。キャプテン・アメリカの名言といったらこれですよね。しかもまだキャプテン・アメリカになる前のセリフっていうのがいいですよね。
劇中で『I can(could) do this all day.:まだやれるぞ』が使われたシーンについてはこちらの記事でもまとめています。よければそちらもご覧ください。
英語の解説
疑問詞+不定詞
セリフ:when to give up
意味:いつ諦めるべきか
『what to do:何を~すべきか』『where to do:どこで~すべきか』のように疑問詞の直後に不定詞を置いて名詞句を作ります。
『疑問詞+不定詞』は名詞句を作るので目的語に置くことができます。セリフでは動詞knowの目的語になっています。
You just don’t know when to give up, do you?
訳:お前はいつ諦めればいいか分からないんだろ
助動詞:can
意味:~することができる(可能)
助動詞canは可能の意味を持っており、似たような意味の『be able to』に書き換えることもできます。
助動詞canの方が若干カジュアルで、『be able to』の方が若干フォーマルな言い方になります。
また、助動詞canは他にも『~してもよい(許可)』や『~がありうる(可能性)』なども表せます。
I can do this all day.
訳:僕は1日中これをやれるぞ
このセリフは劇中で何度か使われていますが、映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』のときは『I could do this all day.』とcanではなくcouldを使っています。
その違いについてはこちらの記事で解説しています。違いが分かるとスティーブがトニーと戦いたくなかったという気持ちがより伝わってきます。
2.「帰還するまで バカはするな」
バッキー・バーンズ (セバスチャン・スタン)
Don’t do anything stupid until I get back.
字幕:帰還するまで バカはするな
訳 :俺が戻るまで バカなことはするなよ
スティーブ・ロジャース
How can I? You’re taking all the stupid with you.
字幕:お前抜きじゃ できない
訳 :どうやって? お前がバカなこと全部持って行くだろ
シーン:映画の序盤、スティーブとバッキーがスタークエキスポを訪れているシーンです。バッキーは軍人として戦地へ向かうことになり、軍人になれなかったスティーブはそれを見送ることとなります。
このセリフが映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』でオマージュされているのが、またいいですよね。そのシーンもこの後紹介しています。
英語の解説
接続詞・前置詞:until
意味:~まで(継続)
untilは『~までずっと継続して』というニュアンスになります。そのときまでずっと継続して、その動作を続けるということです。
バッキーはスティーブに『俺が帰ってくるまでずっとバカなことはするなよ』という意味で言っています。
untilは前置詞または接続詞として使えます。セリフではこの後に『I get back.』という1文・節が置かれているので、接続詞のuntilが使われているのが分かります。
Don’t do anything stupid until I get back.
訳:俺が戻るまで バカなことはするなよ
前置詞:by
意味:~までに(期限)
untilと意味が似ていて間違えやすい単語にbyがあります。
byは『~の期限までに』というニュアンスになります。動作をずっと続けるのではなく、その期限までに動作を完了するということです。
byは前置詞としてしか使えないので、この後に1文・節を置くことはできません。
映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』で、ほぼ同じセリフを言っているシーンを紹介します。
映画の最後にスティーブがインフィニティ・ストーンを元の場所に返しに行くシーンです。このときは立場が逆になっていて、スティーブがバッキーに言っています。これがまたいい演出ですよね。
キャプテン・アメリカ / スティーブ・ロジャース
Don’t do anything stupid till I get back.
字幕:留守中 バカはするな
訳 :僕が戻るまで バカなことはするなよ
ウィンター・ソルジャー / バッキー・バーンズ
How can I? You’re taking all the stupid with you.
字幕:バカがいないと できないだろ
訳 :どうやって? お前がバカなこと全部持って行くだろ
英語の解説
接続詞・前置詞:till
意味:~まで(継続)
untilと似た語としてtillがあります。tillはuntilと同じ意味・ニュアンスであり、品詞も同じです。
tillの方が少しカジュアルで、主に口語で用いられます。日常会話ではtillを使い、仕事などのフォーマルな場面や文書ではuntilを使うといいでしょう。
Don’t do anything stupid till I get back.
訳:僕が戻るまで バカなことはするなよ
3.「だから君を選んだ」
エイブラハム・アースキン(スタンリー・トゥッチ)
This is why you were chosen.
字幕:だから君を選んだ
訳 :これが君が選ばれた理由だ
Because a strong man who has known power all his life may lose respect for that power.
字幕:強者は生まれつき 力が強く 力に敬意を払わない
訳 :なぜなら 生涯力を知っている強者は その力への敬意を払わないからだ
But a weak man knows the value of strength.
字幕:だが弱者は 力の価値を知っている
訳 :しかし弱者は 力の価値を知っている
And knows compassion.
字幕:そして もう1つ 憐れみも
訳 :そして 思いやりも知っている
シーン:スティーブが超人血清を打つ前夜のシーンです。アースキン博士がスティーブのもとを訪れ、超人血清について、そしてなぜスティーブを選んだのかを語ります。
アースキン博士はまた『超人血清は内なる物をすべて増幅させ、善人はより善人に、悪人はより悪人になる』とも言いました。スティーブは善良な心を持っており、力の価値や憐れみも知っています。だからこそキャプテン・アメリカに相応しい人物だと認められたのでしょう。
英語の解説
関係副詞:why
意味:~する理由
先行詞が理由『the reason』の場合に使います。また、先行詞『the reason』は省略することもできます。
『This[That] is why ~』の形でもよく使われ、『そういうわけで~する、それが~する理由だ』という訳になります。定型表現として覚えておきましょう。
This is (the reason) why you were chosen.
訳:これが君が選ばれた理由だ
受動態(受け身)
作り方:be動詞+動詞の過去分詞形
意味:~される
関係詞節の『you were chosen』が受動態の形になっています。
しかし、字幕は『君を選んだ』と能動態のような訳になってしまっていますね。このように字幕や吹替だと受動態が訳されないことがよくあります。
This is why you were chosen.
字幕:だから君を選んだ
訳 :これが君が選ばれた理由だ
ここで使われている動詞chooseは不規則変化する動詞なので注意しましょう。
動詞:choose
意味:~を選ぶ
原形-過去形-過去分詞形:choose – chose – chosen
関係代名詞(主格)
関係代名詞節:who has known power all his life
意味:生涯力を知っている
先行詞である『a strong man』を関係代名詞節『who has known power all his life』が修飾しています。
Because a strong man who has known power all his life may lose respect for that power.
訳:なぜなら 生涯力を知っている強者は その力への敬意を払わないからだ
4.「ブルックリン出のガキだ」
ヨハン・シュミット / レッドスカル(ヒューゴ・ウィーヴィング)
What made you so special?
字幕:お前の何が特別なんだ?
訳 :何がお前をそんなに特別にしたんだ?
スティーブ・ロジャース / キャプテン・アメリカ
Nothing. I’m just a kid from Brooklyn.
字幕:何も ただのガキだ
吹替:何も ブルックリン出のガキだ
訳 :何もない 僕はただのブルックリン出身のガキだ
I can do this all day.
字幕:あきらめないぞ
吹替:絶対あきらめない
訳 :僕は1日中これをやれるぞ
シーン:ヒドラの最後の基地にスティーブが乗り込んでいったシーンです。捕らえられてしまったスティーブに対し、レッドスカルは「アースキンはお前に全てを与えた。お前の何が特別なんだ?」と問いますが、スティーブは「ただのブルックリン出身のガキだ」と返します。また、2回目の『I can do this all day.』もここで言っています。
スティーブはこの『ブルックリン出身』というのをよく言うんですよね。ここの日本語字幕では『ブルックリン出身』が訳されていなくて、ちょっと残念でした。
英語の解説
第5文型(SVOC)
make O C
意味:OをCにする
レッドスカルのセリフが第5文型になっています。疑問文ですが、疑問詞whatが主語になっているため、肯定文と同じ語順になっています。
What made you so special?
訳:何がお前をそんなに特別にしたんだ?
S(主語):what
V(動詞):made
O(目的語):you
C(補語):so special
前置詞:from
イメージ:出発点・起点
fromのもともとの意味は出発点・起点となっており、そこから意味が広がって出身を表すようになりました。『自分の出発点=出身地』と考えると分かりやすいと思います。
fromの意味を『出身』で覚えてしまっている方もいると思いますが、意味を固定せずにもともとの意味を知っておくと、他の使い方にも応用が効くのでオススメです。
形容詞句
セリフ:from Brooklyn
意味:ブルックリン出身の
セリフでは『from Brooklyn』が形容詞句となり、直前の名詞『a kid』を後置修飾しています。
I’m just a kid from Brooklyn.
訳:僕はただのブルックリン出身のガキだ
『~出身だ』というフレーズを『be from ~』で覚えている方もいると思いますが、セリフはその使い方とは別の形になっています。
もし『be from ~』を使って表すとしたら『a kid』をなくして以下のようにするといいでしょう。
I’m from Brooklyn.
訳:僕はブルックリン出身だ
5.「これが僕の道だ」
スティーブ・ロジャース / キャプテン・アメリカ
Peggy, this is my choice.
字幕:ペギー これが僕の道だ
訳 :ペギー これが僕の選択だ
シーン:映画の終盤、ニューヨークへ向かっており止めることのできないヒドラの飛行機を、スティーブが海に不時着させるシーンです。人々を助けるために自らを犠牲にするというのがキャプテン・アメリカらしい行動ですね。
無線でのペギーとの会話が切なくて泣けてきます。映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』の最後では、スティーブがペギーとともに過ごす道を選べて本当に良かったなと思います。
英語の解説
名詞:choice
意味:選択、選ぶこと
choiceは『選択』という意味の名詞になります。スペルや意味が似ている動詞『choose:~を選ぶ』と間違えないよう、品詞を意識しましょう。
Peggy, this is my choice.
訳:ペギー これが僕の選択だ
最後に
映画『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』の名言・名シーンをまとめました。まだまだ名言はあるのでまた記事を作っていきたいですね。
またMCUの名言を紹介していきたいと思います。
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(参照2023/04/14)
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