第908回.マーベル映画のセリフで『関係代名詞の目的格』を解説
映画『アベンジャーズ』(2012年)より
原題『Marvel’s The Avengers』
問題
トニー・スターク / アイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr)
And there’s one other person __ you pissed off.
字幕:お前は もう1人怒らせた
訳 :そして お前が怒らせた人物がもう1人いる
His name is Phil.
字幕:彼の名はフィル
__に入るのはどれでしょう?
①which
②whose
③that
映画のシーン
映画:アベンジャーズ
シーン:トニーがロキにスターク・タワーから突き落とされ、空中でアイアンマン・マーク7を装着して反撃に出るシーンです。ここで名前が出ているフィルとは、ロキに殺されたフィル・コールソンのことです。バラバラだったアベンジャーズは、彼の死をキッカケに一致団結をすることができました。
答え
正解は③thatです!
トニー・スターク / アイアンマン
And there’s one other person (that) you pissed off.
字幕:お前は もう1人怒らせた
訳 :そして お前が怒らせた人物がもう1人いる
※セリフではthatが省略されています。
詳しい英語の解説
関係代名詞(目的格)
関係代名詞節:(that) you pissed off
意味:お前が怒らせた
先行詞である『one other person』を関係代名詞節『(that) you pissed off』が修飾しています。
関係代名詞の目的格thatは省略することができ、セリフでも省略されています。
There’s one other person (that) you pissed off.
訳:お前が怒らせた人物がもう1人いる
主節と関係代名詞節の英文を元に戻すと、それぞれ以下のような文になります。
主節:There’s one other person.
訳:もう1人の人物がいる
関係代名詞節:You pissed him off.
訳:お前は彼を怒らせた
主節の『one other person』と関係代名詞節の『him』が共通した語となっています。
関係代名詞の一覧
先行詞 | 主格 | 所有格 | 目的格 |
人 | who | whose | whom(who) |
人以外 | which | whose | which |
人・人以外(どちらも) | that | – | that |
関係代名詞thatは先行詞が人及び人以外のどちらの場合でも使えます。
there is[are] ~
意味:~がある、~がいる
『there+be動詞』の後に存在している人や物(名詞)を置きます。be動詞は後に続く名詞が単数か複数かによって変わります。
セリフでは単数の名詞『one other person:もう1人の人物』が置かれているので、be動詞はis(there’s=there is)が使われています。
There’s one other person (that) you pissed off.
訳:お前が怒らせた人物がもう1人いる
単語の解説
群動詞:piss off
意味:~を怒らせる、~をムカつかせる
主に口語で使われる俗語・スラングです。『piss A off:Aを怒らせる』という形で使います。
最後に
今回はここまでです。ここで死んでしまったと思われていたコールソンは実は生きており、ドラマ『エージェント・オブ・シールド』で主人公として登場します。『エージェント・オブ・シールド』はディズニープラスでも配信されているので、気になる方はチェックしてみましょう。
関係代名詞の目的格は、thatが省略されることがあるのが難しいポイントだと思います。特に会話・セリフではほとんど省略されてしまいますね。先行詞と関係代名詞節となっている文がどれなのかをしっかりと把握していきましょう。
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(参照2024/06/13)
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