第941回.マーベル映画のセリフで『受動態』と『不定詞の副詞的用法』を解説
映画『アイアンマン』(2008年)より
原題『Iron Man』
問題
トニー・スターク / アイアンマン(ロバート・ダウニー・Jr)
Records are __ to be broken!
字幕:記録は破るためにある!
訳 :記録は破られるために作られる
__に入るのはどれでしょう?
①make
②made
③making
映画のシーン
映画:アイアンマン
シーン:トニーがアイアンマン・マーク2を制作し、飛行テストをしているシーンです。最高高度の記録を抜こうとどんどん上昇しますが、スーツが凍結してしまい墜落しかけてしまいます。
この経験を生かしてアイアンマン・マーク3は凍結対策が施されます。そして、その凍結対策のおかげで、終盤の戦闘でオバディア/アイアンモンガーに勝利を収めることができました。
答え
正解は②madeです!
トニー・スターク / アイアンマン
Records are made to be broken!
字幕:記録は破るためにある!
訳 :記録は破られるために作られる
詳しい英語の解説
受動態(受け身)
作り方:be動詞+動詞の過去分詞形
意味:~される
主語が『~される』という意味の受け身の形です。セリフでは『are made:作られる』の部分にあたります。
字幕からは分かりにくいですが、直訳してみると受動態の表現が使われているのが分かります。
Records are made to be broken!
字幕:記録は破るためにある!
訳 :記録は破られるために作られる
主語である『記録』は誰かに『作られる』立場であると考えると分かりやすいですね。
また、不定詞となっている『be broken:破られる』の部分も受動態の表現となっています。
Records are made to be broken!
字幕:記録は破るためにある!
訳 :記録は破られるために作られる
こちらも主語である『記録』は誰かに『破られる』立場であると考えると分かりやすいですね。
不定詞の副詞的用法(目的)
不定詞句:to be broken
意味:破られるために
不定詞の副詞的用法は『~するために』という目的や、『~して』という原因・理由などを表します。
セリフでは『破られるために』という目的を表しており、動詞となる『are made』の部分を修飾しています。
Records are made to be broken!
訳:記録は破られるために作られる
不規則動詞
今回使われている動詞make, breakはどちらも不規則変化する動詞となります。セリフではどちらも過去分詞形が使われています。
動詞:make
意味:作る
原形-過去形-過去分詞形:make – made – made
動詞:break
意味:壊す
原形-過去形-過去分詞形:break – broke – broken
最後に
今回はここまでです。飛び立つ前に言った『Sometimes you gotta run before you can walk.:時には歩くより まず走れだ』と合わせて、このセリフもお気に入りです。自信家のトニーらしさ全開でカッコイイですよね。
受動態は日本語字幕や吹き替えでは分からないことが多いので『~される』立場だということを意識しておきましょう。
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(参照2024/07/13)
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